二十四節気の【冬至】に入ります。
この日は一年で太陽の高度がもっとも低く、また昼の時間が夏至にくらべると、5時間近くも短くなります。日暮れも2時間半ほど早くなり、これを「短日」といいます。1月4日まで。
太陽が冬至点を通過したのが、きょうの4時48分でした。ちょうどこの原稿を作成していて、冬至を体の奥で感じました。
Touji 冬至 「Winter Solstice」
“Times when the length of a day becomes
shortest.” December 22-January 5
〔solstice;太陽の赤道面からの距離が最大となる瞬間。
夏至・冬至の至点。 ength;長さ〕
柚子(ゆず)の香や
沈む湯の底
冬至る
冬至は「太陽の恵みが弱まり、生命力の衰える時期」で、全生命が衰える時期と考えられていました。夏の太陽の力は、冬には果物のなかにしまわれています。そこで冬至には香り高い柚子湯に入り、小豆入りの「冬至粥」や「冬至南瓜」などを食べて、生命力を養うとともに太陽の復活の祈ったのです。
たのしみは
小豆(あずき)の粥と南瓜(なんきん)で
邪を払いつつ運つけるとき
運をつけるために「ん」のつく食べものを口にするのを「運盛り」といいます。れんこん、だいこん、にんじん、ぎんなん、きんかん、なんてん、うどんです。よく食べられるかぼちゃは漢字で「南瓜・なんきん」と書き「ん」が二つもついています。
一陽来復(いちようらいふく)は、太陽がまたよみがえるという意味です。中国では、陰が極まって陽(一陽、太陽)が帰ってくる日としていました。
古代ではこの日を年のはじまりと考えていました。今でも世界各地で冬至祭が祝われます。
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七十二候【乃東生】に入ります。
「なつかれくさしょうず」と読みます。一年を72に分ける七十二候の64番目です。二十四節気「冬至」の初候になります。12月26日まで。
夏枯草(かこそう:ウツボ草)が、芽をだしはじめる時期です。二十四節気「夏至」の初候「乃東枯・なつかれくさかるる」(6月21日)に対応しています。昔の人は、夏に枯れ冬に芽を出し萌える夏枯草の緑を不思議に思ったことでしょう。
乃東生 Natsukarekusa shouzu
“Self-heal sprouts.”December 22-26
〔self-heal;うつぼ草 sprout;芽を出す 萌える〕
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写真はハナユズで、ユズの一種です。ユズは成長が遅く、種をまいてから収穫までに5~15年かかります。ハナユズは木が若いうちから開花、結実し
より早期から多量の果実を収穫できます。ユズの代用として庭木に多く植えられています。
琵琶湖のほとりの草庵にて
時を生きる旅人
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