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食に関する本のみ扱う図書館「六花文庫」〜札幌市
日本に一時帰国中、札幌にある「六花文庫」に行きました。六花文庫は、北海道銘菓「六花亭」が運営する私設図書館で、食べ物やお菓子に関する本のみを扱っています。蔵書は8000冊ほどとのこと。
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この図書館は週末にしか開いていない上、札幌の郊外の住宅街の中にあるので気軽に行けず、私にとって少し特別感のある場所です。こんな図書館が家の近くにあったら最高なのに!
本の貸し出しをしていないため、施設内で本を閲覧します。席数は少ないですが、暖炉近くの1人掛け椅子のスペースや、壁沿いにゆとりをもって並べられた1人用の椅子、テーブル席もいくつかあり、調べものをしている人もいました。
見ていると、顔見知り同士も多いようです。ひょっとするとご近所さんなのかもしれません。図書館内はとてもとても静かで、おしゃべりしている人はほぼいません。
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六花文庫の蔵書には、自分の持っているお気に入りの本や読んだことのある本もたくさんあり、嬉しくなりました。高山なおみさん、高田郁さん、堀井和子さん…などなどなど。本の好みが合う人とばったり出会ったみたい!
ちなみに、時代小説家・池波正太郎さんの食べ物エッセイは、コロナ禍中に読んで以来、すっかり虜です。この図書館にもたくさん置いてありました。
図書館を見渡しながら、「私、食べ物の本が好きなんだな」と改めて気づきました。美味しそうな写真を眺めるというよりも、食べ物の話を文章で読むのが好きです。
この図書館の雰囲気も好みだったし、好きな本が並ぶ空間があると思うだけで、なんだかホッとします。古い本も新しい本も含めて、好きな本が揃っている安心感。貸し出しをしていないので、誰かが手に取っていない限りは、いつでもその本を楽しめるのも良い点です。
私も自分の好きなアートブックや写真集や絵本や小説やエッセイを置いた、まるで自分の本棚のような図書館を作りたいな。
外に出ると、六花文庫の外壁の蔦が美しく。
私はつい先日、自分の家にからまるオバケのような蔦を、梯子によじ登って必死に取り除いたばかりなので、少し後悔の気持ちに。でもすぐに鬱蒼とするからまあいいか。
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静かで落ち着いた空間で、コーヒーをいただきながら本を読む。五感が満たされる、静かで贅沢な週末を過ごしたい方にオススメの場所です。
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六花亭のサブレ付き。
コーヒーが美味しかったのが嬉しい。
六花文庫
〒005-0012 北海道札幌市南区真駒内上町3丁目1−3
金土日のみオープン・11:00〜16:00
http://www.rokkatei.co.jp/cultual/
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