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花と本と、夜のドライブ/恋とか愛とかやさしさなら1
週末はこの本を読もうとテーブルに出しておいたら、帰省した娘に「先に読ませて。すぐ読み終わると思うから」と部屋に持って行かれた
私が読もうと思っている本を娘が気になってくれるのは嬉しい
感想も言い合えるしね
恋とか愛とかやさしさなら
一穂ミチ
プロポーズの翌日、恋人が盗撮で捕まった。
カメラマンの新夏は啓久と交際5年。東京駅の前でプロポーズしてくれた翌日、啓久が通勤中に女子高生を盗撮したことで、ふたりの関係は一変する。「二度としない」と誓う啓久とやり直せるか、葛藤する新夏。啓久が”出来心”で犯した罪は周囲の人々を巻き込み、思わぬ波紋を巻き起こしていく。
信じるとは、許すとは、愛するとは。
男と女の欲望のブラックボックスに迫る、
著者新境地となる恋愛小説。
一穂ミチさんの本はたくさん読んでいて
「イエスかノーか半分か」
「キス」
が特に好きで、何度も何度も読み返している
柔らかくて繊細な表現と言葉、人の感情の機微、人の弱さと強さ、傷を負ってもそれを抱えて生きていくその真剣さ
ぎゅ と胸に訴えてくる
さて、娘に本を取られてしまったので庭仕事をしようと意気揚々と庭に出た
今、老朽化したウッドデッキを解体し、庭を広げているので植えるのが楽しくて仕方ない
ウッドデッキの思い出はたくさんあるのでまたいつか話せたらいいな
この季節の庭仕事は主に春のための準備期間と冬支度 春の庭を想像しながら植え込む
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ひとしきり庭仕事を終え、夕方
職場の人たちとの飲み会の送迎を娘に頼まれていたので、声をかけたら本を持って階段を駆け降りてきた!
「ママ!帰りの車の中で感想話したいから読んで!」
おおい、勝手だなぁ
と胸の中で苦笑いしながら本を受け取り、娘を駅まで送って帰ってきて夫と夕飯を食べ、本を読み始めた
恋とか愛とかやさしさなら
このタイトルの、「とか」や「なら」がすごく一穂さんらしいなぁ。と手にとって帯についていた、文を読んでレジに向かったんだった
どこにでもいる ありふれた恋人同士の日常が
ひとつの「出来心」で一変してしまう
好きであること 愛すること 信じること
許すこと が、こんなにも苦しくて困難
一冊の本の中に
恋とか愛とかやさしさなら
恋とか愛とかやさしさより
の二篇のストーリーからなっているのだけど、
娘のお迎えまで一遍目までしか読み終わらず
それでも、そこまででいいから話したい
と帰りの車中、娘の酔いは完全に醒めるくらい盛り上がる
夜の読書感想ドライブ
独身である娘と、娘と息子を子に持つ母である私と 似たもの母娘なのでおおよその感想は一緒なんだけど
加害者となった彼を思うときに
「もう、ぜったいに無理。すぐ別れる」と言う娘と
「でも、許してあげられないかな。って葛藤してしまう主人公の気持ちもわかるのよ。5年付き合ってて、結婚を考えるくらい好きで。どうして?って思うし、どうしよう。っても思う」と私と
この時点で、私は続きを読んでいないのだが、この後、その後の彼の話を読んで、続きがあって良かったな と思った
とりあえず、母娘で一致した感想は
「彼のお母さんのジャムを煮る感情が理解できない!」だった
我が家でのジャム作りは幸せの一場面で
甘酸っぱい香りと、果実が透明できらきらしていく過程と瓶に詰められた時の可愛らしさ
我が家には幸せのひとつであるジャム
なんだか切なくなった
それも女の置かれている地獄の側面
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ブルーベリーは
冷凍してそのまま食べるのが好きな
息子のためにせっせと摘んでは冷凍して
少しだけジャムに
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そのまま食べて
コンポートにして
ジャムにしたりも
ありふれた やさしい日常は
実はありふれたもの
ではなくて、キセキの毎日なのかも