星と鳥と風~19 旅人-1

現在九州は大分県のとある渓流の川辺でこれらを記している。

何故電波も何もない渓流にたった1人いるかというと、私は只今【旅人】で【絶賛一人旅の途中】なのだ。今日はここに滞在し、【星と鳥と風】に旅の思い出を残しておこうと思う。

何故旅をするのか?
と聞かれたら、私は島根県で開かれた、とある音楽イベントで(DJ)を頼まれたのがきっかけだ。

※以前からお伝えしているように、私は、大事なライフワークの中に【音楽】が密接にある。
楽器を弾いたり歌ったりもしてきたが、今では【レコード】を選曲する事を趣味としている。

私の住んでいる九州から島根県は8時間ほどかかる。なので泊まりは必須なのだが、心許ない財布事情と、キャンプや釣りなどが趣味の私にとっては、ホテルで寝る。という選択肢はほぼほぼない。なので、今日は渓流横の林道で車中泊だ。
夜はたった一人の寂しさと恐怖、あと、蚊ととの闘いもあるが、人間の持つ身体の防衛反応をフル稼働させながら、満点の星空と、孤独と、キャンプを楽しもうと思う。

朝一、佐賀関で関アジを4匹程と、メバルが1匹、カマスが1匹ルアーで釣れたので、今夜の【アテ】はそれらを使って何か料理をしようと考えているが、結局はこういう場所での料理は、凝ったものよりシンプルな物がより良い気がしてならない。
(勝手ながら)
それは自然の中で自然の物を頂くという極々当たり前の営みのようで、とてつもなく有難い行為だからに違いない(私的思考)

お盆が過ぎたといえど、昼間は唸る方の暑さが残っていた。そんな中キンキンに冷えた渓流で泳ぐ事は私にとっては至高の【メディテーション】でもあり
電波も、スーパーもコンビニも人気も、何もない大自然の中でたった1人、夜を超えていく事は、ちっぽけな自分を知り、そんな自分を愛でる絶好の機会なのだ。なので、私にとって【自然の中に出向く】ことは欠かせないライフスタイル(禊)なのかもしれない。



水の中、目を開けて
中を覗くと
多種多様な魚達が泳いでる
豊かな川の中で
ゆらめく綺麗な水は
深い底のほうまで見渡せた
光も底まで優しく照らして
キラキラ戯る鮎と石達。
鮎も敵意は無い
【鯵があるからね】

しばし休憩をしていると、後ろから声がした。
振り返ると、ウエットスーツに身を包み、鮎突きを楽しむ男性2人。目の前で突く姿を見させてもらったが、見事だった。
彼らは、あっという間に10匹程の鮎を捕まえて、それらをカゴに入れて、満面の笑みで去っていった。

その後も渓流に吹く優しい風と、流れる水の中で、私は、心に溜まったわだかまりを流した

そうやって過ごして
夕焼け色に染まって
時間が止まって
川がまた流れ出す

【そういえば私は1人だった】

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