【詩】色彩

年を取って。
季節が巡り、消えてゆく間際
発熱して、発火するような気さえして、
けれど、それが、季節の創り出した温度じゃなかったこと
やっと気が付いたんだ、私も、貴方も。
心臓の色しか、知ることが出来ない。
これからも、風が吹いてゆくみたいに、私たちを、季節は取り残してゆくけれども、
それでも、
また、誰にも干渉しない風景を見つめながら、
貴方の、
貴方の、好きな絵を書いて。
幻想みたいな色彩しか、すべてを彩ることは出来ないから。
貴方の中にある色彩しか、貴方を、彩ることは出来ないから。




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