【詩】走馬灯
痛い。どんな風に?と聞かれて、せつめい出来ない。似ている、ほんとうは、ただそれだけで、そのかんかくはぜったいに、それそのものなんかじゃないのに、と、そう思っても、すぐ忘れてしまうし、忘れられてしまう。それは、ぜんせで感じたものなのか、はたまた昨日感じたものなのか、果たしてそのどれに似ているのか、ぼくにはぜんぜん分からないけれど、ひっしに今までのすべてを思い起こして、ぞくぶつてきに、形容してるんだ、はんせいを。うん、多分、偏頭痛。宿酔いの時にやって来る頭痛、そういう痛さだね。卑屈に、そうやってぜんぶ、ぜんぶを矮小化して、日常とか、思い出とか、振り返るみたいに毎日、走馬灯を見続けています。
あ、
「人生」って、ひとことで言ってしまえば、どこにも形容詞なんていらないのかもしれないな。
痛い。って、歯車みたいにぐるぐるぐるぐる、かいざいし続けるだけのもの。
ただ死んでゆくしかないね。