めん文教③
《めんどくさがりなきみのための文章教室》
前回の記事。
2 上手い文章をスラスラ書く方法
表現力がある人がやっていること。
五感を意識しよう
ダナイはトレーニングのレベルを上げることを宣言した。
ダナイは健に自転車に乗っての登山を勧めた。
家に帰ったら、登山のことを日記に起こすというトレーニングだ。
見えるものは坂道。そして草と木。青空と雲。
聞こえるのは自転車が軋む音。そして鼓動。
匂ってくるのは落ち葉と草。味は汗。
食レポも五感
チュール
茶色(目)
袋から出すとペタペタ鳴る(耳)
魚介類の香り(鼻)
押さなければいけない(触)
体験
マラソン大会
観客がいる(目)
声援(耳)
アスファルト(鼻)
風が顔に当たり、アスファルトの硬さが足裏に伝わる(触)
気持ちは記号にしよう
ダナイはニャーとしか言わなくなって、紙に渦巻き模様を描き出した。
「ナルト?蚊取り線香?」
発信する側に感受性が豊かでも、読み取る側に感受性が無いと、何をやっているかが伝わらない。
言葉は便利だが、感情を無視して使える。
というわけで健はその日の日記をイラストにした。
数学のテストが難しかったことを迷路に例えた。
それを文字の日記にすると
無駄でもたくさん書く
ダナイは健の前にリンゴを置く。
「リンゴを言葉で書け」
どんなリンゴか説明しよう。
文を読んだ人がイメージ出来るように説明しよう。
【僕の前に皿に乗ったリンゴがある。赤いリンゴ。白い斑点が散らばっている。大きさはソフトボールくらい。部屋の中が反射するくらい表面がテカテカしている。腐ってはいなさそうだ。】
いちばん伝えたいところを残す。
【リンゴには部屋の様子が反射している。】
1つのリンゴから、原稿用紙5枚分の文章を書いてみよう。
表現を豊かにするたたえは、連想ゲームでスラスラ出てくる
推理小説を見て面白いと思った健は、ダナイから面白さの秘密を教えてもらった。
「文中の比喩が独特だったから」とのことだ。
《例える》ということ。
「強い風が吹いている」→「傘が吹き飛びそうなほどの風が吹いている」
直喩…「まるで〜」「〜のような」
暗喩…「まるで〜」などを使わない。「彼女はマドンナだ」という表現が暗喩になるが、本当にマドンナかもしれない。マドンナみたいなビヨンセかもしれない。
擬人法
雷が落ちる→空が怒っている
風が吹く→空気が荒ぶっている
草が生える→草がお辞儀している
最低限の説明で印象アップ
健は物置から文机と着物、そして座布団を持ってきて、文豪の気分を味わおうとする。
ダナイ曰く、作家の真似をするのもいいが、癖のある文章にもなる。
ひらがなが続くと読みにくいし、カタカナや漢字が多くても読みにくい。
俯瞰してバランスを見ながら調整しよう。
改行のコツ
台詞のあと
リズムのいいところ
話題が変わる時
段落が長くなってきたら