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読書リハビリと電子書籍デビュー



何ヶ月もじっくり読んでいる本の世界観がやっとわかってきた。
SF小説が苦手なこと、読書が久しぶりなこと、電子書籍デビューであること、いろんなことを乗り越えて少しずつ世界に順応していくのが懐かしい。

固有名詞が多く、独自の世界観で、いろんな自分の常識を削ぎ落として本の世界に入っていく。

大変だけど、とても楽しいです。


 実験目的についてのもう一つの推測。戦争の排除。古代ハイン人は、不断の性交能力と組織化された社会的攻撃性──いずれも人間以外の哺乳動物には見られない──は、因果関係があると考えたのではないか? あるいはツマス・ソング・アンゴットのように、彼らも戦争を男性の排泄行為、大規模な強姦と見なしていたのではないか? それゆえ実験では、強姦したいという男性的欲求、強姦されたいという女性的欲求を除去したのではないか? 神のみぞ知るである。

「闇の左手」115頁


あくまで一人の科学者の仮説だが、独自の文化を持ち、住民の性別が排除されたこの惑星の民は「性別」を排除したかったのではない、「戦争」を排除したかったのではないか?というお話。

しかし現実の惑星<冬>では戦争が起ころうとしている。


国民を国家を統一するのにもっと確実なもの、確実で迅速で、しかも永続的な方法を彼は選んだ。すなわち戦争を。これに関する彼のアイディアはきわめて的確といえるはずはないが、いかにも理にかなっていた。人々を迅速かつ確実に動員するもう一つの方法は、新興の宗教だが、手もとにすぐ使えるものがなかった。それで戦争で間に合わせることにした。

123頁


おそらくほぼ鎖国状態であった惑星<冬>。
他の文明を受け入れ、近代化を進めてほしいと王に懇願し断られた主人公。
そして主人公に同調し、近代化を王に説得したせいで追放されたエストラーベン。

近代化どころか戦争を始めた惑星<冬>。


これからどうなってしまうのか!

ということを読み解くのにすごい時間がかかった。

でも楽しいです。

やっと電子書籍の読み方もわかってきました。
紙の本は好きですが、寝る前に部屋を暗くしても読めるのは純粋に嬉しいです。


これからゆっくりまた読んでいきます。
ちなみに読み返すなら絶対紙の本が便利です。

行ったり来たりしながら両方に対応できるように早くなりたいです。


早くSF小説にも慣れたいです。


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