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【観劇】山口祐一郎、涼風真世出演 ミュージカル「マディソン郡の橋」

過去に観た舞台を振り返る…振り返り観劇レビューです☆

2018年3月にシアタークリエへ山口祐一郎さん、涼風真世さん出演舞台
ミュージカル「マディソン郡の橋」(脚本:マーシャ・ノーマン、音楽・詞:ジェイソン・ロバート・ブラウン、原作:ロバート・ジェームス・ウォラー、演出:荻田浩一)を観に行きました。

実はずっとずっと観たかった山口祐一郎さんの舞台。客席は9割強?女性でしたが(!)期待以上の山口版ロバートでした。


★物語

1995年にクリント・イーストウッドによって映画化され、2013年にミュージカル化、2014年にはブロードウェイで上演されたロバート・ジェームス・ウォラーの世界的人気小説「マディソン郡の橋」。

物語は(ご存じの方も多いですね)

『アイオワ州ウィンターセットで農業を営む夫バド(石川 禅さん)を支え、息子のマイケル(石川新太さん)、娘のキャロライン(島田 彩さん)を育てる毎日に自分の全ての時間を費やしていた主婦のフランチェスカ(涼風真世さん)。イタリア・ナポリ出身の彼女は幸せながらも自分の夢や本当の自分でいることを忘れるように過ごしていました。

フランチェスカを残して家族が品評会に出かけたある日、ひとりになった彼女のもとに屋根付きの橋『カバード・ブリッジ』の撮影にきたカメラマン、ロバート(山口祐一郎さん)が道を尋ねてやってきました。道に迷ったロバートのためにフランチェスカは橋までの案内役を引き受け、二人は何気ない会話をします。ロバートは元妻のこと、フランチェスカはナポリのことと、昔話をしているうちにやがて二人は互いにひかれあい、ついには一夜をともにします。

フランチェスカの家族が戻る日、二人で生きようとロバートはフランチェスカに懇願しますがフランチェスカは悩んだ末にその申し出を受けず二人は別れました。人生最後の日までフランチェスカを愛したロバート。それはフランチェスカもまた同じでした。二人が共に過ごしたわずか4日間は永遠の時間として二人の心を繋いでいた…』

というものでした。


★家族と恋人の狭間にある女性の「葛藤」と「少年のような表情」になった大人の男性

自分を愛してくれる夫と子供たち。彼らへの愛は嘘ではないけれど家族を愛している自分は、自分の人生においてやりたかったことや夢をあきらめてしまった自分であり本当の自分ではない…。自分にとっての幸せとは何か。まだ間に合うならそれを手にしたい。でもそうすることで誰かが悲しむことになる…。ひとりの人として女性としての葛藤を涼風さんが見事に演じていました。優しい夫の妻として、ちょっと生意気で元気な子供たちの母としての表情と声がロバートとの出会いによって変化してゆくバランスも飾りすぎずシンプルでとても良かったです。

そしてロバートが、はじめは大人の男性の振る舞いをしながらも、フランチェスカがそれまでの過去の自分の失敗を溶かし「君は自分がどれだけ綺麗なのか分かってる?」と思わずささやいてしまうほど彼女に惹かれ、好きな女性を前にした少年のような表情で彼女を見つめ、彼女を心から愛する最後の人と決めて、人生最後の日を迎えるまでの彼を演じた山口さんもまた鳥肌が立つほど素晴らしかったですね。


★「あのとき」

過去を見て今を生きる。未来を見て今を生きる。どちらの生き方が幸せに近づくのかわかりませんが

過去の時間を愛し続けた山口さんのロバートと涼風さんのフランチェスカを観てあらためて気づかされたことは

人は心が動かされた時間をたとえ一瞬でも得られたら一生を生きることができる、ということでした。

あのときの笑顔が
あのときの言葉が

あのときの匂いが
あのときの空が

あのときの悲しみが
あのときの後悔が

あのときの星が
あのときの朝日が

あのときの歌が

あのときの・・
あのときの・・

地球上にたくさんの
「あのとき」があって

まさに今、それを胸に歩き続けている人、歩こうとしている人がいるかもしれません。


舞台はいつも大切なことを思い出せてくれます。



今回の舞台の楽曲もとても良くて
イントロを聴いただけで祐一郎サマの姿と歌声が蘇ります~。祐一郎サマには勝たん笑。



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松本アニー
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