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【エッセイ(ミニ)】ハンドル

9月になりました。
まだまだ暑いですね…。

先日
中学生の学力テストの結果から
その世代は長文や記述式が苦手で
読み解く忍耐力や想像力が低下していることがわかった…
とニュースにありました。
SNSの影響ではないかとのことでしたが
忍耐力はあるに越したことはないのでしょうけれど
想像力が低下している…というのは
ちょっと勿体無いですね。

以前ある番組で
志村けんさんがコントについて話されていて

『最近はコントをやろうとすると
制作スタッフが気を利かせてくれて
たとえばタクシードライバーのコントをやろうとすると
実際の車のハンドルを用意してくれるんだよね。
ありがたいけど、本物を使うとダメなんだよね。
本物を使うとハンドルの大きさが決まってるから面白くなくなるんだよね。
自分の手で(両手を大きく広げながら)こうしてものすごく大きなハンドルを持ってるふりしたら
そんな大きさじゃ車に入らないよ!
とまず笑いになるし
逆に(指先を丸めながら)こんな小さなハンドルにしたら
それじゃ運転できないよ!
と笑いになる。
想像したら面白いんだよね。
ハンドルの大きさは決まってないほうがいくらでもいいコントになるんだよね。いまのスタッフには悪いけど用意しすぎかなあ…」

と語っておられました。
面白いですね。
※内容は要約です。
※このお話しは志村けんさんが話されていたと記憶してますが別の方だったらすいません

意外と何もかもが用意されている環境で
私たちは暮らしています。
想像したり、深く考えなくてもソコソコ生きていけます。
それに
想像しない、深く考えないって楽ですよね。
特に疲れているときはあまり思考したくない。

けれどついつい
本当に考えなければいけない自分自身のことは後回しにして
目の前に用意された興味深いモノにだけ飛びついて批判したり一喜一憂します。
それに飽きたら(わりとすぐ飽きる)次の展開・話題を求める…
現代にはそれを繰り返す波があります。
それはずっと以前からあるのでしょうけれど
今、その波音は特にSNSの中から聞こえてきます。

想像上の
カタチや大きさの決まっていないハンドルを持つことができたら
もっと想像力を働かせたり考えることを思い出して
自分好みのオチを作ることができるかもしれません笑。

もちろん
ハンドルの大きさは決まっているんだから
とノーマルなハンドルを持って毎日を生きるも良し、
大きさが不恰好なハンドルで走ったり休んだりしても良し(ただし交通違反にならない程度で〜)。

一日をちょっと笑って終えられたら
幸せですね。


#最近の学び
#今こんな気分

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松本アニー
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