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【読書】ガリレオの家族愛〜『透明な螺旋』
ガリレオ最新作『透明な螺旋』のネタバレなし感想文です。
シリーズ第十弾。最新長編。
今、明かされる「ガリレオの真実」。
房総沖で男性の銃殺遺体が見つかった。
失踪した恋人の行方をたどると、関係者として天才物理学者の名が浮上した。
警視庁の刑事・草薙は、横須賀の両親のもとで過ごす湯川学を訪ねる。
「愛する人を守ることは罪なのか」
ガリレオシリーズ最大の秘密が明かされる。
上記の通り、本作は"愛"がテーマである。
ガリレオらしからぬ、理系トリックは一切ない。
私はガリレオ全作を読んでいないため適当なことは言えないのだが、恐らくこれまでは出てこなかったであろうガリレオの家族・家族と接する姿が描写される。
読後は、ただの天才科学者ではないガリレオを知り、あたたかな気持ちになれた。
新たなガリレオの真実が明かされ、これまでもそれを匂わすような伏線はあったのか、シリーズ過去作も再読したくなった。
ちなみに、これまで東野作品は複数読んでおり、以下の記事は、数ある東野作品をタイプ別・作品別に面白さを投稿したものだ。是非覗いてみて欲しい。
本作の面白さ
さて、本作の面白さだが、まず冒頭のエピローグから引き込まれる。子を産んだものの未亡人となった女性はその後どうなったのか、本編の誰なのか、物語の結末を握るポイントである。
それから、本作は理系要素がほとんどない。なんせガリレオは研究室にいないのだ。ガリレオが登場する場所も、本作がより面白く感じるポイントである。
また、本作には本編とは全く関連しない超短編もついている。これもまた夫婦・親子の愛を感じられる素敵なお話である。
以上