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近しい人が心不全になってしまったとき
先日家人が突然心不全で入院することになってしまいました。
持病がないわけではないものの、特に健康診断等で引っかかるわけでもなく、心臓周りに不具合が出るとか、正直夢にも思わない状態でした。
出かけた先の病院にいる家人から「心不全で入院らしい」と伝えられても、身近なところに心不全をやった人もいないし、心臓疾患が多い家系でもないし、「ああー、名前は知っててやばそうだけど、具体的にどんな病気なのか全然知らないわー」でした。
さて、そんなときはとりあえずのわれらがGoogle先生。「心不全とは」とググってみるも、心不全という単語が内包する情報量が予想の斜め上過ぎて、脳の許容量をさっくり超えました。これは別にトンデモ知識とかが率先して出てきて困ったわけではなく、ただ単にGoogleより提供される情報の量が、私には多過ぎただけの話です。
そもそも心不全とはどういう状態なのか。
どういう検査を用いてそれらの状態を診断するのか。
その状態のなかにはどういう指標がどれくらいあるのか。
その状態に即した治療法にはどんなものがあるのか。
それらの予後はどうか。
治療費はいかほどか。
治療期間はどうなのか。
障害手帳とかそういう話になるのか。
職場復帰できるのか。
少なく見積もってもこれくらいの種類の情報を無分別に摂取してしまい、とても困りました。どこかにこれらが体系的にまとまってるのをもっと早く見つけられればよかったのですけど、「心不全」で検索するとどうしても病院関係のWebサイトが率先して出てきてしまうようです。ちなみにTwitterで「心不全」と入れると反ワクチン界隈の動向がよく分かるだけで、あまり役には立ちませんでした。
そんなわけで備忘録として体系的にまとまっていた資料を置いておきます。
心不全手帳
日本心不全学会が出しているもので、主に心不全について生活面での体系的な知識が得られます。日常生活の参考になります。
心疾患の治療と仕事の両立お役立ちノート
独立行政法人労働者健康安全機構広島産業保健総合支援センターが出しているもので、こちらでは心不全になってしまってから職場復帰を目指すうえで役立つ知識が体系的に得られます。
地域の心不全手帳
公益財団法人大原記念倉敷中央医療機構倉敷中央病院が出している地域の心不全手帳です。説明用のものと記録用のものがあり、内容としては日常生活寄りのものになっています。日本心不全学会のものに近い立ち位置です。
『心不全と診断されたら最初に読む本』大堀克己著
こちらも購入して読んではみたのですが、とりあえずの入れたい知識としては上掲3点でだいぶカバーできます。ただ、こちらの本もとても細やかな説明がたくさんあってためにはなりました。幻冬舎ゴールドオンラインで抜粋が連載されているようなので、気になる方は読んでみるといいと思います。
SNSでよくお見かけする先生たちが取り組んでいる、医療者と患者のコミュニケーションエラーを減らすための活動をしているグループのWebサイトです。以下はその中の心臓を取り扱ったオンライン講演のYouTube URLです。
オンライン講演第15回:たまには「心臓」の話もしよう
オンライン講演第16回:心不全〜不全心じゃなく身不全、でもでも心不全
以上、自分が個人的にこの3週間ぐらい情報の海に振り回されたので、お役立ちをまとめました。役に立たないほうがもちろんいいのですが、いざ陥ってしまうと本当にとても困るので。
あと食事制限(塩分)には今のところゆめあるさんのSalt Calcが便利です。
復職時に上長へ運動制限のMETsを説明する際は、国立研究開発法人医薬基盤・健康栄養研究所の出しているこちらの資料が役立ちました。