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パネル型ソーラークッカーでだし巻き卵を作ってみたら穴だらけ卵豆腐が出来た

パネル型ソーラークッカーって焼くより蒸すのに近い調理法なので、だし巻き卵作ろうとしたけど仕上がったものが卵豆腐だった話です。考えれば分かる事な気もするが、やってみなくちゃ分からない!

結論を先に書くと「見た目がキモい仕上がりだった」です!


パネル型ソーラークッカーの特徴は低温調理と似ている

私が溺愛している段ボール製パネル型ソーラークッカー(エコソーラークッカー&エデュクッカー003)、晴天で絶好調だと120℃くらい出るんだけど、急に曇ったりすると80℃程度に下がる。もっと下がることもある。その程度の温度を数時間維持できる。

なので、パネル型ソーラークッカーで作る料理は低温調理レシピを流用すると、割とうまくいくらしい。と、ニワカ半年あまりのソーラークッカー沼生活で分かってきた。

さて今回は卵料理。雑に言えば卵は80℃台からしっかり固まるからソーラークッカー初心者向き食材。よし、それならだし巻き卵を作ろう!(唐突に降ってきた)

今回、レシピはキユーピーのサイトにあるものでやってみる。これの2倍量で作るぞ!卵4個だ!

だし巻きといっても巻かないけど。低温調理レシピを調べて卵が固まる目安の時間など仮説を立てる。

75℃で30分のレシピ。さらに調べると一般的に鶏卵は白身と卵黄で固まる温度が違っている。

白身と黄身の固まる温度はちがいます。白身は、約60℃で固まり始め、約65℃くらいで流動性(りゅうどうせい)がなくなり、約80℃で完全に固まります。一方、黄身は約65℃で固まり始め、約70℃で完全に固まります。

https://www.honda.co.jp/kids/jiyuu-kenkyu/middle/06/page2/

私はこれらから、80℃超えた状態を30分維持したらOK、という仮説を立てた。今までの経験から中身80℃に到達するまで30分程度かかる?かな?と思うので、概ね1時間くらい昼に加熱出来たら良いのでは?

調理器具はダイソー黒メスティン(1.5合サイズ)災害時想定で中にラップを敷いて洗い物が出ないようにして作ってみる。

幅30cmのクレラップで全面覆えました

災害時の断水で水が使えない時に調理するなら、使い捨て紙コップ等と割り箸で卵液作らないといけないね~と考えながらレシピ通り卵液作った。ラップを敷いたメスティンに卵液を流し込み、耐熱性のあるポリプロピレン製袋(HEIKOパン袋1斤サイズ)にメスティンと温度計を入れて空気を含ませてクリップで留めます。それを更にナガオのクックボウル(耐熱温度140℃ポリカーボネート製ボウル)大きさ違い2個組み合わせた中に入れ保温します。真冬でもこのように2重保存すれば温度は上がります。稚拙な文章で説明されても意味分からんと思うので、後述する写真見て。見た方が早い。

実験開始

季節は1月上旬の10時半、この日は風がそこそこ吹いていたのでエデュクッカー003を使った。私が最近メインで使っているのは「エデュクッカー003」と「エコソーラークッカー」の2種類で、使った体感としては性能は同等。風の吹く日はエデュクッカー003、無風~微風の日はエコソーラークッカーと使い分けてる。パネル型ソーラークッカーの最大の欠点「風に滅茶苦茶弱い」大事なポイント!風の強すぎる日は諦めよう!全部吹き飛ぶぞ!(今回の実験も少し風で困ったことになります)

エデュクッカー003は1枚の段ボールを折りたたむ構造なので強風でパーツがバラバラになったりはしない。丸ごと風に煽られて数メートル移動する、より強風だとひっくり返る。

設置完了

私の実験では毎度おなじみ、ナガオのクックボウルというポリカーボネート製ボウルを組み合わせた保温ケース。ポリプロピレン製ビニール袋も使い二重保温です。

こんな感じで浮いてます

黒メスティンをポリカーボネート製ボウルに入れると接点が少なくコールドスポット(熱が物理的に逃げてしまう接地点)を少なく出来るので便利。

外気温は8℃、ただし日陰の温度です

11時、設置から30分経過したから温度上がったかな〜と見に行ったら、なんということでしょう(ここでビフォーアフターのBGM)強風に煽られてソーラークッカーが移動して明後日の方向を向いててまるで温度上がっていない。

50℃しかないorz

慌ててソーラークッカーに風の影響が減るよう位置を移動して横に四角い中身入りペットボトルを置いて角度が変わらないようにした。風との戦いである。

コレだけでもかなり違う


太陽の角度にちゃんと合わせて4分後で75℃になる

これで様子見。

11時半、105℃になる。

良かった!!

12時、その後はしっかり太陽に向けた角度を維持できたので激アツ展開に!!あくまでもメスティンの蓋の温度でしかないけど、熱すぎん???とりあえず温度が上がって1時間経過したので終了した。

角度考慮すると115℃くらいかもしれない

撤収、結果発表

ちゃんと温度が上がり始めた11時~12時で1時間、メスティンの蓋の表面温度100℃以上になる空間にあった卵液はどうなるのか。固まるよそりゃね。

爪楊枝刺しても楊枝に何もつかない

卵焼き…ではないな。巨大で固めな卵豆腐だな???綺麗に仕上がっている!と思ったのに。皿に出したらなんか変だ。

皿に出した、なんか側面がグロい

切ってみたら、トムとジェリーに出てくるチーズ並みに穴が空きまくってた。何で????どうしてこうなる。雰囲気的に上から浴びる熱で先に表面が固まったせいで内部の空気が外に抜けられず、中でそのまま膨張したんだろうか?という仮説。

断面、穴だらけです

私は大豆アレルギーが酷く醤油を使ったレシピは食べられないので、家人に味見をお願いした。少量切ってみたら、なんか見た目が得体の知れない物体になってしまった。なんだこれは。家の人間から普通に「なんかキモいね」って言われた。分かる私もそう思う。

キモいけど質感は固めの卵豆腐、崩れない程度に固い

食った家人の感想。「薄味の卵豆腐」デスヨネー!!!「ケチャップ付けたら美味しいよ!」だそうです。

だし巻き卵レシピというのはフライパンで焼く工程で水分蒸発するからなのか、蒸して仕上げると味が薄いらしいことが分かった。しかしなんで、こんなに穴だらけに…今回の条件が最適かどうか分からないけれど、中までしっかり加熱出来ていて焦げてもいないというわけで、1つの目安にしようとは思う。

もう少し味付けを濃くして、具も混ぜてスパニッシュオムレツみたいなものを作った方がいい気がした。コンビーフと卵混ぜてソーラークッカーで加熱したら美味しいのでは??ツナ缶混ぜても美味しそうだね。

これを真似して作ってみようと思った奇特な方は、穴だらけビジュアルにはくれぐれも気を付けてね。なんかね、キモいのが出来上がるんだよ。なんでだよ。だし巻き卵作ったはずだったのに。

追記の考察

今回の穴まみれ状態は、茶わん蒸し失敗した時の「すが入った状態」と同じだとすれば、色々調べると「温度を90℃に保つ」で避けられるのではないかと考察している。もはやだし巻き卵忘れて、ソーラークッカーで綺麗な卵豆腐作りをする方法の検討に変わっているけど。二重保温辞めてポリカーボネート製ボウルのみで保温すれば温度下がるので、それで試すのもありだな。温度管理は季節と天候によるので難しいけど、機会があればチャレンジしてみます。見た目キモくても食えたらまぁいいと思う雑な性格なのでこれはこれでいいや。

しかし、殻のままで加熱する茹で卵or蒸し卵の場合は加熱し過ぎても中にすが入ることは経験上無いので、もしかしたら卵液に水分与えなかったら穴だらけは防げるのかもしれない??そのうち試してみるよ~

お片付けメモ

今回、メスティンの内側にラップ敷いたので汚れてはいないのだが。水蒸気は蓋にも本体にも回っていたのでやはりそれなりに匂いは移っていた。水が貴重な災害時の想定でメスティンは台所で使っているアルコールスプレーで拭いて片付けることにした。

うちのアルコールスプレーは業務スーパーで売ってるこれです。

業務スーパーで売ってます

食品添加物製剤の表示がある通り、食品に直接かけてもOKな品質のものです。

食品添加物グレードなので安心よ

災害時、断水で使える水の量が少ない場合はこれで食器や調理器具を拭きあげておくしかないな~って思ってる。

以上!

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