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Photo by
karasu_toragara
短歌十一首 【2025年1月まとめ】
【1月自選四首】
梟の眼は昏き鍵穴で過ぎぬるわれが這ひ出してくる
すごろくのスタートはみなを平らかに シルバニア村にまじる恐竜
祈りとは冬の月かげ縒り合はせきみのてぶくろ編み上ぐること
ゆづりあふ空席ひとつぽつかりと雲間から射すひかり坐りて
✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼
ふたりの夢を図面に描く暗号のやうに誓ひの言葉隠して
クレヨンでまあるく引いた境界線、壊すよ。小指は離さないから。
ぼろぼろのガーゼケットで眠りをる吾子 みどり児の匂ひとほくに
最愛のひとでありたい満月の夜に羽化するわたしを縊つて
図書室の海のきはみにきみはゐてつたなき歌をぷかりと吐けり
うさぎ食むはこべの小さき白花を放送委員のあの子のこゑを
初比叡、薬缶の笛吹き、日向夏しろきわたぎぬ残して剝けり
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