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一行詩、短詩も含めてこのマガジンには、今までの詩作品が保管されています。 お時間のある時にご覧になってください。 ありがとう💐
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記事一覧

『眠れない夜の戯言』ー詩ー

『眠れない夜の戯言』ー詩ー

小さな傷は
三日月のように
心のペンダントのように
時々うずきながら
鼓動に震えながら

小さな傷の上に
また小さな傷が重なって
もう直ぐ満月になる
年月とともに色は薄れても
それは確かに
心のあざとなる

キリキリと今夜も痛む
あなたの言葉で
満月となる夜

✴︎✴︎✴︎

最近睡眠のリズムがよろしくないようです。
夜に思考を回転させるとあかんですね。止まらない😆
#詩 #poetry #l

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『わかり味』ー詩ー

『わかり味』ー詩ー

✴︎✴︎✴︎

ひらがなの音 ひとつひとつ
声に出してみると
それぞれに それぞれの
響きがありますよね。
ひとつひとつが 並んで
ひとつの言葉になる。
言葉は 当たり前ですが
横に並んでいて、重なってはいない
自然に 肩肘張らず 並んでる様が
日本語には合う
そんなことを思った日でした。
#短詩 #追悼詩 #谷川俊太郎さんありがとう #私の作品紹介

「歩こう」ー詩ー

「歩こう」ー詩ー

歩く歩く歩く
どこまでも
それが道であろうとなかろうと
人様の家の軒下であろうと

罵声が聞こえ、泣き声が聞こえ
笑い声も聞こえ、
優しい囁きも聞こえ
人の存在は出口の見えるトンネル
ひとけの無い窓は底なし沼
静かに いっぽ いっぽ
足をおとす

見慣れない景色
住み慣れた町はとうに過ぎ
そう高くはない丘の上で
キリギリスが鳴く
セピア色の記憶
大人達は話していた
「あの頃はよかった」と
戻ること

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『この瞼』ー詩ー

『この瞼』ー詩ー

この瞼が 濡れるのは
幸せな瞬間に
心が揺れたから

この瞼が 濡らすのは
言葉にならないほどの
傷を負ったから

この瞼で こらえてきた
涙は私の生き方

✴︎✴︎✴︎
#詩 #poetry #lyric #私の作品紹介

『自分らしく、自分らしく』ー詩ー

『自分らしく、自分らしく』ー詩ー

上部だけ見ていては
いつまで経っても
あなたは自分を好きにはなれない

人に嫌われたくないと言うのですね
その人はあなたの
何をわかっていますか
ずっとずっと何年も見てきましたか
何かを始める時
勇気という言葉は時に残酷
捨てなくてはいけない事
この先起きるかもしれない
不安や誤解
それを思えば座り直してしまう

人は強くはない
強く生きたい
自分らしく生きたい
そう思った時に
強くなれる だけ

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『不純物』ー詩ー

『不純物』ー詩ー

言葉の向こうにある
景色を見たい

心象の中にある
純粋な物は
言葉として幽体離脱すると
時に不純物となり
自分をも苦しめる

裏小屋に潜んでいる
得体の知れない魔物は
木と木の隙間から
その時を待っている

真実が全て美しいわけじゃない
洗面器に溜めた水は
汚れ切った表の顔を
洗いなさいと言っている

言えない こと
言っては いけないこと
知っている
本気ではない気持ちは見えない

舌のもつれ

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『砂は熱をもつ』ー詩ー

『砂は熱をもつ』ー詩ー

季節が変わるたびに
変わるもの
変わってゆくもの

変わらない想いは
微熱をもち
呼吸をしながら
季節を過ごす

時に涙にくるまり
時に太陽を追いかけ
現実と夢の狭間で
唸るように生きる
この心よ

✴︎✴︎✴︎
#詩 #poetry #lyric #私の作品紹介
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『ワタシハショウジキモノ』ー詩ー

『ワタシハショウジキモノ』ー詩ー

教えてください
私に足はありますか?
きっと目はあるのでしょう
何故ならあなたの
醜い心を写したような表情を
読み取れるから
口はステープラーで
閉じました
これで誰かに何を言われても
言葉を返さずにすみます
私は嘘をつけないから
#詩 #poetry #lyric #私の作品紹介

呟き✴︎✴︎✴︎
昨日の稽古9時間でした。最後の2時間は集中力も切れて思考が停止していましたね。
仕事よりも疲れ

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『問い』ー詩ー

『問い』ー詩ー

変わっているように見えて
巡っているだけの世の中
置き忘れたモノに
いつか出会う日が来るのだろう

旅人は海を渡り
風に乗って故郷をさがす
何を理由に戦いは始まり
何を理由に終わるのだろう

この手で叶えられる事はわずかで
人の優しさは心の結び目
寒い冬に春の服を着る

どんな裁きが あるというのか
ぶれることなく 生きゆくモノに

根を失った切花のように
人はあざないもの
足跡を残すことなく

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『憧憬』ー詩ー

『憧憬』ー詩ー

私は狂ってはいない
狂ったこともない

この身体を毎日フル回転し
食べたいものを食べ
やりたい事をやり
寝る前の夜空は
いつも美しいと思い
フカフカのベッドに入り
JAZZに揺れ
心はいつもtapをしている

残念なのは
私はいたって
普通であるということ。
そして幸せであるということ。

✴︎✴︎✴︎

こちらのお題を元に書きました。
#詩 #poetry #私の作品紹介

「プライスダウン」ー詩ー

「プライスダウン」ー詩ー

毎日郵便受けを確認する
注文した商品の不在連絡票
織り込まれて束になったチラシ
期待は裏切るもの
期待は裏切られるもの
思いを寄せていた人からの手紙は
もう過去の話し

知らせの白い葉書は
ポストを占領している

エレベーターのボタンを押しながら目を通す
支払う保険料に変更はない
保障の金額が変更された
ほぼ半分になった。

“あ、私の命が“

このエレベーターは
建物を突き抜けて
どこか意図しな

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『right choice』ー詩ー

『right choice』ー詩ー

どんなに悲しんだ夜も
月は太陽を連れてくる
まるであなたと私のように
距離は縮まることはない

どんなに思い悩んだ夜も
月は太陽を連れてくる
朝は毎日生まれ
とどまるこころ

萎んでゆく風船を
手にしてちゃ
飛ぶことはできない

✴︎✴︎✴︎
#詩 #poetry #lyric #私の作品紹介
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『最後の一本』ー詩ー

『最後の一本』ー詩ー

足の痺れを感じながら
あなたへの思いを断つ

ひと区切りって
自分で作るものなの
どんなこともそう
本当は決まっている
それには時間がかかるものよ

遠い昔
アダムとイブだと思っていた
今思えば幼い心は
恋をする大人になりかけていた

自慢の黒髪に白い髪が見えて
目尻に暖かさがでて
手を握れば少しカサカサと
季節は秋でもないのにね
あの頃はねと
金平糖を口に含んだ時の
あの懐かしさに目を細めて

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「着信拒否を待ちながら」ー詩ー

「着信拒否を待ちながら」ー詩ー

大好きなあなたに電話をする
大好きなあなたに嫌われないように
3日おきに電話をする
あなたが携帯を見ない時間に
私は今夜も電話をする

あなたの時間の欄外にしか
私は存在しない

着信を確認するあなたの顔は
きっと無反応
あなたの携帯の中で私は
ラテン語のニヒルという名前だ

大好きだと伝えた日
二人で夜空を抱きしめた
十分すぎるくらいキスをして
何度も名前を呼び合って
自分にまだ情熱があることを

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