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明治 近代文学 名著復刻版

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1868〜1912(明治元年〜明治45年)
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夏木立

山田美妙 20歳。尾崎紅葉と幼友達。 地味な表紙ですが、中を見ると繊細でやさしい感じで全体的にていねいな印象です。 表紙をめくると鮮やかなオレンジ色のページ。パラフィン紙が綴じられています。 明治二十一年、五月のはじめ 美妙齋主人 この頃になると浮世絵風から現在の漫画に近くなってきています。 終 をはり 山田武太郎(山田美妙の本名) ・・・ 明治21年。1888年。同じ数字が三桁並ぶ年ってめずらしい。 このあとは1999年、2000年、2111年。2222年はな

浮雲 第一篇・第二篇

二葉亭 四迷 23歳。写実主義。 表紙には「坪内雄蔵」(=坪内逍遥)の名前。どうやら当時無名だった二葉亭四迷の名前を表に出さなかったとか。 ただ、「浮雲はしがき」という形で一番最初にしっかりありました。 全体的に、読みやすくて今の文庫本に何となく近いスタイルになってきたように感じます。 ・・・ ナシヨナル、フオース、あと、ルビ(ふりがな)をふってくれていてとても親切。 ・・・ 二葉亭四迷は東京外国語大学でロシア語を学んでいました。 ようやく文字がふつうに読める

新体詩抄・初編

3人が20〜30代のときの作品。 表紙は淡鼠色。ライトグレー。 和紙には全体的に格子と鶴亀の模様。型押。 落ち着いた色と華やかな模様の組み合わせ。知的な感じがします。 これまで和歌や漢詩だったのがついに西洋の詩が登場。 出板(版)人「丸家善七」。現在の「丸善」です。 丸善CHIホールディングス(株)  株主になって優待をいただくのもよさそうですね😊

八十日間世界一周 (前編、後編) 

川島忠之助 25歳、自費出版。 日本ではじめてのフランス文学翻訳者。 ジュール・ヴェルヌの「八十日間世界一周」。 ほかに「十五少年漂流記」など。 ちなみに村上春樹が小学生の頃、ヴェルヌの本に夢中になっていたそうです。 ・・・ この本を初めてみたとき、とてもセンスがいいと感じました。 外見だけではなく、紙質が上質で字体もデザインもどことなく上品。 表紙の色はさわやかなブルーグリーン。 しかも前篇が濃いめ、後篇のほうは少し薄め。少しずれた色合いなので並べるとますます素敵

柳橋新誌

成島柳北 37歳。幕末の奥儒者。 表紙は鮮やかな金色。 表紙の裏は紅色。 金色=高貴な色、紅色=縁起のいい色。 中国を意識した色を使っている。 2冊目。表紙の裏の上部に皇紀「紀元二千五百三四年」 ・・・ 漢文。 送り仮名(漢字の右下) 返り点(レ、一、二、・・) 学生の頃、漢文が苦手だった。なぜなら返り点であっちいったりこっちいったり、ややこしかったから。なので中国語は私には無理だと思い込んでいた。 ところが大人になって中国語を学び始めたら苦手意識がほとんどなくな