八十日間世界一周 (前編、後編)
川島忠之助 25歳、自費出版。
日本ではじめてのフランス文学翻訳者。
ジュール・ヴェルヌの「八十日間世界一周」。
ほかに「十五少年漂流記」など。
ちなみに村上春樹が小学生の頃、ヴェルヌの本に夢中になっていたそうです。
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この本を初めてみたとき、とてもセンスがいいと感じました。
外見だけではなく、紙質が上質で字体もデザインもどことなく上品。
表紙の色はさわやかなブルーグリーン。
しかも前篇が濃いめ、後篇のほうは少し薄め。少しずれた色合いなので並べるとますます素敵。インテリアとして飾っておきたくなるくらい。
川島忠之助は文壇に属していないサラリーパーソン。
15歳で横須賀にいき、フランス人のもとで働きフランス語を修得、造船や機械の試験にも合格。学歴はここで終わる。その後は通訳、商社、銀行員(横浜正金)。30歳から13年におよぶフランス・リヨンでの海外駐在、晩年は読書三昧だったそうです。
努力+フランス語+運の良さ+時代に乗る
これらが重なると最強だと思う。もしドラマがあったら是非みてみたい。
パラフィン紙をつけた状態(左)、はずした状態(右)
最近、旅行をしていないので読みたくなってきました。