見出し画像

うつ病夫婦の、子育て奮闘記。⑤〜まさかの、仲間〜の巻

 「鬱」ってもっと長い時間苦しむものだとは思うけど、症状に早めに気づけたことと、早めに休んだこと、そしてみことばから得たエネルギーが相まって、ピークも早めに脱することができた。

 そしてその日、ふと長男にひとつの家事を任せたことをきかっけに、わが家の空気が一変した。

「このまま全部の家事・育児・仕事の時間を、長男に体験させてやろう」

 …なんて、苛めにも聞こえるかもしれないけど、その日から、仲宗根家に、「ハルママ」が誕生した。

 一番手のかかる長男に、すべての家事と育児を負わせ、同じ時間に仕事もしてみた。(もちろん一緒に)

 洗濯をたたみ、いつもゲームする時間はごはんを作らせ、その間にたたんだ洗濯物をぐちゃぐちゃにする下の子、それを何度かたたみ直させ、

 ご飯を作っている間、ゲームを楽しむ下の子やパパを見て感情を言葉にさせてみたり、ごはんを食べてるときに下の子のお漏らしが発動、それも全部付き合わせて。

 そしていつもは子どもたちを寝かせた後に仕事にとりかかるから、長男にも下の子の寝かしつけ後に仕事(宿題)をさせて、翌朝は誰よりも早く起きて、下の子のお弁当と朝ごはんをつくる。
 (さすがに10時以降は寝かせたけど)


 一日目にしてかわいそうだったが、夏休みだし、本人も一日で大変さを分かったらしく、いっしょに寝不足になってイライラするまでやってみると言ってきたので、
 させてみることにした。

 たまに可哀想に見えるときも多いんだけど、これが今、我が家に平穏をもたらしている。


 育児と家事においては、夫と肩を並べることはなかなかできなくて、ずっとひとりで背負っている感覚だったのだが、

 二人は一人よりもまさっている。二人の労苦には、良い報いがあるからだ。

 どちらかが倒れるときには、一人がその仲間を起こす。
 倒れても起こしてくれる者のいないひとりぼっちの人はかわいそうだ。

  伝道者の書4:9-10

 そう、ずっと「もうひとり」とは夫だと思っていたが、今の私の「もうひとり」は、まさかの一番の悩みの種、長男だったのだ。
 彼が今、一番の助けになっている。


 家事や育児への愚痴も分かち合ったり、お疲れのコーラを乾杯したりで、いろんなことを息子と共有しはじめたら、怒鳴り声が我が家から消えた。

 兄の姿に、下の子も感化され、いろんなお手伝いをしてくれるようになった。


 そして長い7月が終わり、8月を迎えた。

 私は90%回復、夫も70%回復。
 夫への不満も軽くなり、精神的に病むと、人を愛せなくなることも体験した。


 そして時にかなって新たな仕事が舞い込み、この一ヶ月に学んだこと、訓練されたこと、そしてまたみことばを糧に、リハビリしながら、
 次の目標に向かって、仲宗根家の新たなスタートを切る。



▼うつ病夫婦の、子育て奮闘記。①

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集