【22年卒】これまでの「就活」ハイライト
気づけば2月。立春も越えた。ちょうど1年前、友達と合同企業説明会に行ったのが初めての「就活」だった。
あれから1年。今、ちょうどここ数日間で、自分の気持ちに大きな変化が起きた。これまでの就活を振り返りつつ、これからの見通しを整理したいと思う。これからの、決意も込めて。
「発信する仕事をしたい」
物心がついたときから、絵を描くことが好きだ。気づけば家にあるチラシの束の中から裏面が真っ白なモノをひたすら探して、そこにマジックでプリキュアの絵を描いていた。中高生の頃には美術部に入って、水彩や油彩にのめり込んだ。
また、文章を書くことも好きだ。思い返せば、「書く」ことに憧れを持ったのは、向田邦子さんのエッセイだった。小学生の頃国語の授業で彼女の文章を読み、「文字だけで人を感動させられるんだ」「こんな文章が書けたら」と思った。
大学生になって書いたエッセイで、伊豆文学賞の特別奨励賞を受賞。「人の心に響く文章が書けた」という喜びを体感した。
「作って発信する仕事」に興味を持ち始めたのも、その頃だった。大学3年生になると、出版、新聞、テレビ、広告を中心にインターンシップへの応募を始める。
新聞記者との出会い
3年生から入った学生記者のサークルを機に、全国紙の新聞社の方と盛んに交流させていただくようになった。
その中で、新聞記者の「夜討ち朝駆け」エピソードをよく聞くようになる。事件や事故が起きたら、何時であろうとすぐに飛んでいかなければいけないのだ。
自分には、それができるだろうか。正直、自信がなかった。というより、そこまでその記者という仕事に身を捧げられる自分が想像できなかった。
その時、一口に「発信」といっても、私が発信したいのは、人を喜ばせる、温かい気持ちにさせるものなのだと気づいた。
媒体選びという壁
発信を通して、人を喜ばせる仕事。出版社、テレビ局、広告代理店、はたまた、メーカーの広報などなど。色々な媒体がある中で、それぞれに魅力を感じていた。「魅力を感じていることは確かなので、特に絞らなくても、一通り受けよう」と思っていたが、甘かった。
現在ライターのインターンをさせていただいている地元のIT企業で社員の方と就活のお話をしていた際、「なぜテレビがいいの?」「なぜ広告代理店がいいの?」とそれぞれ聞かれた。でもその時、自分でも驚くほどうまく答えられなかった。
答えはしたものの、各答えで「どうしてもこの媒体じゃなければいけない」という説得力がないのだ。ある程度どれかに絞った方がよいと、ご指摘をいただいた。
何を伝えたいか
自分はどの媒体で伝えたいのか。まずは、「何を伝えたいか」を考えてみた。人を喜ばせたいから「人を喜ばせるもの」ということになるけれど、その中でも特に、「暮らしを豊かにする、かつ有形のもの」だと気づいた。洋服や生活雑貨。これまで自分が夢中になってきたものだ。
そして、「自分はそれらの何に夢中になってきたのか」を考えたときに、そのものが商品となって世に出されるまでの過程、ストーリーに惹かれているのだと気づいた。
古着屋さんに行っても、「この服は何時何時にアメリカで買い付けて…」といったお話を聞くのが楽しい。現在のライターの活動でも、担当している店舗デザイン会社の施工事例の店舗を訪れながら、「ここの部分はこういうコンセプトで…」というお話には特に聞き入ってしまう。
そんな、生活を彩るモノの魅力を伝えて、かつそれが世に出されるまでのストーリーに一番寄り添える媒体。それは、メーカーだと思った。
広告代理店のように、モノが生まれるストーリーをヒアリングして汲み取るのではなく、実際にストーリーに関わる側に所属して、その魅力を世に届けたい。そう決意した。
現時点での答え
生活を彩り、暮らしを豊かにする、形あるモノ。それを売り出す企業を、就活サイトで探し始めた。そこで、ふと目に留まったものがある。
「花屋」だった。一輪でも凛とした強さがあり、多数が集まれば組み合わせ次第で様々な景色が生まれる花。そんな花の魅力を、世の中に広げるお仕事をしたい。
「花がなくても生きていける」と書かれた記事を読んで、なぜか自分が悔しい思いをした。「花は生活に必要なもの」という認識を、世に広めることに貢献したい。
それにしても、どうしてこんなに花に夢中になったのか。その詳細は、次回の記事で綴っていくことにする。