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うつで苦しんだ父親 〜子ども達への想い〜
僕はうつで長く苦しみました。
良くなったかと思えば、またうつの再発。
その繰り返しだったように思います。
仕事を続けることができずに家族を巻き込みました。
こんな父親で申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
なんとかしなければ、どうにかこの状況を打開したいと思うのですが、どうにもなりませんでした。
仕事が安定しないということは、お金に苦しむことになります。収入がないので貯金も減っていく。
焦りがどんどん強くなっていったため、より一層うつの症状も悪くなっていく。
本当に悪循環でした。
子ども達に対しても、自分のことで精一杯でなかなかうまく関わってあげることができませんでした。
他の健康なお父さんのように子どもに対して、普通に関わることができない。
どこかへ遊びに連れて行ってあげることもあまりできなかったですし、子ども達と触れ合っている時にも、心からの自然な笑顔ができなかったように感じています。
忘れられないのは、まだ保育園児だった下の子の運動会。
本当は僕も妻と一緒に応援に行きたかった。
しかし当時の僕はうつで休職の真っ最中。
人と会うのが怖く、妻と一緒に行くことはできませんでした。
でも応援したい想いが強くて、応援には行けませんでしたが、一人で保育園の近くまで行ったのを覚えています。
本当に情けない想いでいっぱいでした。
しかし、今の僕はようやく自分に余裕が持てるようになりました。
今まで子ども達にしてやれなかった事がたくさんあります。
それを取り返したい。
そういう想いで、今子ども達と関わっています。
子ども達もずいぶん大きくなり、僕がうつで苦しんでいたことをなんとなく理解しています。
申し訳ないと思いながらも、仕方ないかなとも思います。
過去は過去。もうどうにもできない。
だったら、今子ども達に対してできることを精一杯やってやろう。そう思えるようになったのです。
だから、僕は今この瞬間を大切にしたい。
今までは、今この瞬間なんて考える余裕はなかった。
でも今はそれができる。
子ども達に対して僕ができる事はないかを常に考え続けています。
遅くなりましたが、ようやく僕は本当の父親になれたんだろうなと感じています。