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休日は「朝寝」よりも「早寝」

「社会的時差ボケ」を知っていますか。

「時差ボケ」とは、日本と時刻が大きくズレている海外に行き、
心身に不調をきたすことをいいます。
原因は、体内時計と行動パターンの不一致によります。

一方、社会的時差ボケとは。
海外に行ってないのに、日常生活が体内時計とズレているために引きおこる不調を言います。

◆どうして社会的時差ボケをおこすの?

睡眠は「いつ眠くなるか」「どれだけ眠れば回復するか」によって決まります。

「いつ眠くなるか」が夜11時、「どれだけ眠れば回復するか」が7時間の人がいたとします。
その人が、夜11時に寝て朝6時に起きる日常を送っていれば、まったく問題ありません。
ところが、やることがあって寝るのが12時や1時になっても、
仕事があるため朝6時に起きなければなりません。

「いつ眠くなるか」「どれだけ眠れば回復するか」という体の欲求と、
日常生活のミスマッチが大きく、それが重なると体調を崩します。
これが社会的時差ボケです。

◆どんな弊害があるの?

社会的時差ボケを小難しく説明しましたが、
分かりやすく言うと睡眠不足による体調不良のことです。

たかが睡眠不足とあなどれません。
睡眠不足は、短期的には眠気やパフォーマンス低下をおこしますが、
長期的には肥満、心臓病、糖尿病、うつ症状のリスクを高めます

◆どうすればいいの?

平日に溜まった睡眠不足を、休日に「寝だめ」をすることによって解消しています。

「寝だめ」に2種類あります。
「夜早く寝る」寝だめと、「朝遅くまで寝ている」寝だめです。
この2つは体に与える影響はまったく異なります。

通常の人に多いのは、明日は休日だからと夜遅くまで起きていて、
朝遅くまで寝ている寝だめでしょう。
これは体内時計をさらに狂わせてしまい、
社会的時差ボケを加速させてしまいます


睡眠不足の解消には、休日に朝寝するよりも、
休日の前日に早寝する方が体にやさしいのです。

参考文献
三島和夫:「社会的ジェットラグの概念と病態メカニズム」,日本医事新報 (4863): 26-33, 2017

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