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〔肩こり対策〕壁ドン

◆なぜ日本人に肩こりが多いのか

すっかり現代病として定着した肩こり。
驚くことに、肩こりは日本特有の病気であり、
欧米では知られていないそうです。
なぜ、日本人に肩こりが多いのか、私見を述べたいと思います。

日本は「お辞儀の文化」「頭を下げる文化」です。
テレビで、欧米の首脳が「ないすみーちゅー(Nice to meet you)」と歓迎のハグをしている姿を見かけます。
欧米での日常のあいさつは、胸を張って手を上げ「ハーイ」なのでしょう。

それに対して日本では、ペコリと頭を下げます。
上司や顧客に対して「ハグ」も「ハーイ」もしません。
深々と頭を下げます。

この時、たいてい両肩は前に出て丸くなっています。
「肩で風を切る」という言葉は、うぬぼれて得意がっている人を揶揄するときに使われるように、日本は胸を張ること良しとしない文化でしょう。

胸を張るときに使われるのが背中の上部の筋肉(僧帽筋、広背筋、菱形筋)です。
これらの筋肉で肩甲骨を後ろに引き寄せることによって、胸を張ることができます。

この筋肉は、肩こりと大いに関係しています。
日本人は、欧米人と比べて、日ごろ胸を張る筋肉を使っておらず、
これが日本人に肩こりが多い要因ではないかと考えます。

(あくまでうけをねらった仮説です)

◆肩こり対策“壁ドン”

肩こりの原因の最たるは、長時間のパソコン仕事やスマホの操作です。
デスクワークのとき、肩は丸まり、猫背になりがちです。
堂々と胸を張って作業している人は少ないでしょう。

そのため、背中の筋肉は衰えてやせ、
拮抗筋である胸の筋肉は萎縮して硬くなっています。
肩こり対策は背中の筋肉の強化と、胸の筋肉のストレッチが有効です。

硬くなった胸の筋肉(大胸筋)のストレッチをしましょう。

〔やり方〕
右手のひらを、壁や柱につけます。
左足を前に踏み込み、胸のつけねをゆっくりと伸ばします。
「きもちいい」ところで30秒止めます。

手のつく位置を、高いところ、低いところと変えると、伸ばされる筋肉が微妙に変わってきます。

左右30秒×2回が基本です。
やりすぎると、筋を痛めるので要注意です。

「壁ドン」で胸を張り、肩こりとサヨナラしましょう。

参考文献
1)森 俊憲、森 和世:『体を芯からやわらげる健康ストレッチ』,永岡書店,2011

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