久しぶりの更新となりました。
およそ1か月前に以下のセミナーを開催しました。
告知から「満席御礼」→「増席」を3度繰り返して当日のセミナーを実施したわけですが、終了後にも「参加が叶わなかったので内容の一部でもいいので紹介してほしい」「成人式でどうしても出席ができなかったので…」という声をいくつか寄せてもらいました。
内容を全てnoteで紹介することはできませんが、せっかくリクエストを幾つか寄せてもらったので、それにお応えして一部を掲載することにします。
実際のセミナーでは、トップ画像のように「お品書き」を示して、その中から注文(リクエスト)の多かったものを時間の許す限り紹介していくスタイルで進めました。
参加者の方々からいただいた感想を一部紹介します。
今回の記事では、感想の中にも複数の方が寄せて下さっていた「ラーメンとチャーハン」「サツキとメイ」「卒業式当日の語り」について紹介することにします。
ラーメンとチャーハンについては、今年の1年生向けの学年通信でも紹介したため、その記事を引用する形で紹介します。
====引用ココカラ====
出版業界ではここ最近、人気漫画の内容に関する考え方や実践方法をまとめた活字本がよく出版されるようになりました。
『スラムダンク勝利学』(辻秀一著)もその一冊です。
「漫画」と聞くだけで、どこかくだけたイメージがあるかもしれません。が、著者は医学・心理学の専門家であり、中身も極めて具体的な実践が紹介されています。
この本で推奨しているのが、「有言実行」です。
特に強く書かれているのが、夢や目標を宣言しようということです。
その目標に根拠や自信が無くともいい。
たとえ大き過ぎる夢だとしてもかまわない。
宣言することで、目標に対する責任をとるという自覚が生まれ、それが努力と行動につながっていく。
そう著者は語っています。
「こんな仕事がしてみたい」も「こんな学校を作りたい」も「こんな未来を目指したい」も同じなのだと思います。
思うだけでなく願うだけでなく、実際にそれを言葉にして宣言すると、不思議と多くの力が集まってきて夢や目標が実現しやすくなります。
そういえば数年前に、6年生向けの学級通信として次の内容を書いたことがあります。抜粋で紹介します。
今日、冬休みの話を聞いたところ、「初詣に行ったよ!」という子も多くいました。
そして、各クラスでどんな一年にしていきたいかという話もされました。
神社で手を合わせて思い描いた願い事も、年始に立てた目標も、それを実現に導くためには「言葉」の力を借りるのが良いのだと思います。
どんな言葉を使うかということが、どんな注文をするかということが、一年の在り方のカギを握っているように思うからです。
ある子は、「私はみんながニコニコしている一年にしたいから『ありがとう』っていう言葉をたくさん使いたい」という話をしていました。
なんて素敵な目標なんだろうと、胸打たれた瞬間でした。
神社での初詣の瞬間だけでなく、また年の初めに決意を新たにする瞬間だけでなく、その目標を実現に導くために「言葉の使い方」にはこだわって過ごしていきたいと思います。
====引用ココまで====
と、このように、「初詣」や「年始の目標」など、何かの願い事や目標を定めた時などにするのがおすすめの語りです。
セミナーでもお伝えしましたが、「これを伝えると決めて意気込んで語る」のではなく、「ぴったりのシチュエーションでふと思いついたように語る」のが効果的です。
次のサツキとメイの話も同じです。
オススメは、懇談会や個人面談などの時です。
学校で言うところのいわゆる「優等生」や「思いやりのある」子どもの保護者の方との話の中でふと出すと効果的な語りです。
これも、以前に書いた通信から紹介します。
====引用ココカラ====
「となりのトトロ」には、サツキとメイという姉妹が登場します。
ウチの上2人の娘の関係は、この2人の関係とソックリ。
しっかり者の姉と奔放な妹。
両者のコントラストがクッキリと現れています。
そして、たいてい、しっかり者の姉は褒められることも多ければ、求められることも多くなりがちなもの。
これも、我が家では似たような状況がよく生まれます。
特に、家族ではない外部の方との関わりの時にそのことが表面化することが多いです。
先日も我が家に泊まりに来たご夫妻が、終始しっかり者の姉の姿を褒めて下さっていた一幕がありました。
そして、「お姉ちゃんはしっかり者で素晴らしいですね」と褒めて下さるのです。
私は、こうした時に、決まってする話があります。
それは、となりのトトロのお姉ちゃんサツキが号泣するシーンのことです。
実は、あのシーンは当初のシナリオになかったのです。
しかし、宮崎駿監督の相棒(鈴木敏夫さん)のアドバイスによって、シナリオに変更が加えられました。
理由は、「このまま成長したら、サツキが不良になってしまう」から。
どれだけしっかり者でも子どもは子どもです。
ちゃんと感情を吐露できる場も作ってあげたいと思っていますし、その役割の中心は家庭にあるとも思っています。
「しっかり者」として、褒められたり求められたりすることが多い子ほど、感情の逃がしどころを意図的に作ってあげたいものです。
以下に、鈴木プロデューサーの本から抜粋して紹介します。
====引用ココマデ====
もし、シンプルに語り聞かせるだけでなく、「問い」からはじめたいと思う場合は、次のQから入るのがよいでしょう。
「となりのトトロには、元々無かったシーンがあるんですが、それはどこだと思いますか?」
問われた人は、映画のシーンを思い浮かべながら一気に考え込むはずです。
そして、先の答えを伝えればきっとなるほどと思ってくれる方が多いことでしょう。
「感情を吐露できる安心・安全基地」という話題に言及する時におすすめの語りです。
そして、最後は6年生の卒業式の日に配布した学級通信を紹介します。
この年は、コロナが来た最初の年でした。
突如としての休校措置。
卒業式には、保護者も在校生も来賓も来られず。
合唱も呼びかけもなくして実施したあの年の卒業式に配った通信です。
その数日前に登校してきた時に、子どもたちと最後の給食を食べました。
食べながら、泣いている子がいました。
その時のことを描写した通信です。
以下に紹介します。
このようにして、たいていの「語り」を私は「通信」に記して読み聞かせることが多いです。
通信という媒介を一つ間に置くことによって、教師の素直な気持ちを伝えられたり、子どもの立場からもそれが伝わりやすくなったり、通信に目を落としながら語りを聞くことで色んな思考の逃げ場が生まれて語りがよりしみこむようになったりと、様々な効果が生まれるからです。
このような内容を先日のセミナーで紹介しました。
今回リクエストされた方々のお役に立てれば幸いです。
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以下、パワーポイントデータや学級通信の一部をお見せします。
※尚、オマケの購入は予告なく終了する場合がありますのであらかじめご了承ください。あくまで本記事がメインですので、オマケは情報発信に対する応援という意味合いで使っていただければ幸いです。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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