【読書】さぁ、化学に目覚めよう
はい、目覚めました。いや、中学か高校の時には目覚めていましたね。
宝石学を学んだ時にもまた目覚めたので、三度目の覚醒でしょうか。
三度目のきっかけはこちら。
『さぁ、化学に目覚めよう 世界の見え方が変わる特別講義』
(山と溪谷社:ケイト・ビバードーフ著、梶山あゆみ訳)
第Ⅰ部で化学の基礎知識をわかりやすくおさらい。
『あなたの体を原子にたとえると、電子は上着のようなもの』と、上着を着せているイラストがあると、とてもイメージしやすいではないですか。
第Ⅱ部では、それこそ起きてから寝るまでの日常生活にあふれる化学を紐解いています。これホントに大事で、こういう基礎が欠落すると、よく落ちる強い酸性の洗剤を分けてあげる時に缶に入れてしまって異臭騒ぎになったり、酢の物を瓶に入れるのにラップをしないから金属の蓋が錆びたりするのです。
実際の本の一部を読むこともできます。
トランス脂肪酸は私も避けていますが、そんな違いがあったとは。
シスとトランス。でも「シス」も悪いイメージがあるのは、STAR WARSのあの方のせいでは……ね、パルパティーン?
そして原子モデルの模型が、なぜか帝国軍の戦闘機に見えてしまうのですが……黒玉に白が2つついたみたいなの、ありそうじゃないですか?そう考えると、タイ・ファイターもベンゼン環で何かの原子を挟んでいるように見えてきます。
そして、食洗機の化学。
食洗機用の洗剤と食器洗い用の洗剤は、そんなに違うのですね。食洗機を使ったことがないので知りませんでした。
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化学が面白いな~と思ったのは、高校生の姉からこんなことを聞いた中学時代だったと思います。
構造式になるとこうです。数のモノ、ジ、トリ、テトラ…って覚えるのも楽しかったですねぇ。
「読める、読めるぞ!」とラピュタの文字を読んだムスカのように叫んでしまうわけです。接頭辞と接尾辞でどんな構造かわかってしまう化学って凄い!と感動した中学生でした。
花の芳香成分を調べていて、リナロールの構造式が可愛いと思ったこともありますし、
化学の会社に入社した記念に、ベンゼン環を模したリング( ↓ こんな)を作ろうとしたこともあります。
宝石鑑別では、比重が3.32の液を使います。その名も「3.32液」。
ネーミングのセンスはどうかと思いますが、翡翠の鑑別でジェイダイトかネフライトかという時に3.32液にどぷっと浸けて、浮けばネフライト、沈めばジェイダイトです。もちろん他のデータも取りますよ。
鑑別実習の時は石によってペースが違うので、各自で必要な器具のところに行きます。ある時、先生が教室の後ろでクッサイ液体を量っていました。
「わぁ先生、それが沃化メチレンですか?」
「そうだけど……そんなに楽しそうなのは君くらいだねっ」
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カウンセラーの懇親会で、工学博士と話しました。工学博士とジェモロジストがいる相談室もなかなかないでしょう?帰る方向が同じだったので、電車の中でも話しました。
「宝石鑑別ってどうやるんですか?」
「色々使いますよ。屈折計、偏光器、蛍光もスペクトルも見ます」
「(目がキラ~ン✨)スペクトルの話ができるんですね!」
宝石学も学んで良かったな、と思うひと時でした。
色は光。空はなぜ青いのか、夕焼けはなぜ赤いのか、宝石学(からの光学)で理解しましたが、この本でもきちんと解説されています。
※表紙で火を吹いているのが、著者のケイト先生です🔥
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