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2021年12月20日に新たに加わった誕生石です。3月の誕生石です。
私のnoteでは『あなたに合うのはどんな石?』のyuca.さんの回で登場しています。

名前

アイオライトの語源はギリシャ語の“ios”(バイオレットの意)です。
鉱物学名は鉱物学者コーディエの名に因みコーディエライトですので、鉱物の本だとコーディエライトになっているかと思います。

和名は菫青石きんせいせきです。美しい……。
植物のスミレも大好きですので、菫の文字を見るだけでうっとりします。

共通するのは紫色でも青寄りで、パープルではなくバイオレットというところでしょうか。

片方なくしたピアス…
ピンクサファイアと合わせたペンダント

特徴は多色性

定義としては『複屈折の石を異なる方向で観察すると、2種以上の色を示す宝石の能力』となります。なかなかマニアックですね。

肉眼だともう少し下側は透けて見えるのですが…

多色性には二色性と三色性があり、アイオライトは強い三色性があります。
二色鏡という器具で観察して、アイオライトの場合は屈折率の近いクォーツやスカポライトと見分ける時に役立ちます。

アメシスト(クォーツ)とスカポライトを鑑別する方が大変ですけどね……これらの石は本当に似ていて、テキストの隅に「アメシスト u+ スカポライト u-」とグラフが描いてあるのですが、今となっては何のグラフだか……。

偏光フィルターで観察

偏光フィルターを90度回すことでも観察できます。
手は2本しかないのに、ピンセットで持ち上げながら、偏光フィルターを回して写真を撮る……どうやったのでしょうね、自分。謎。

稀なタイプ

テキストの特殊効果の欄には「稀にアステリズム(スター)、アベンチュレッセンス、シャトヤンシー(キャッツアイ)」とあります。

スリランカ旅行で、ガイドさんのお小遣い稼ぎ用に組み込まれていたらしい宝石店で、日本人だと思ってフツーの石を売りつけられそうになったので
「アイオライトのスターかキャッツアイはあるかしら?」
と先制パンチを繰り出してみました。

アベンチュレッセンスを呈する石はこちらです。

血走り君

こちらはインドのオリッサ産、日本の鉱物展で見つけました。
ブラッドショットと呼ばれる変種です。“血走った”の意で、レピドクロサイト、ヘマタイトの赤色板状インクルージョンが血っぽく見えるからです。

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