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Photo by
cinemakicks
詩 『造詣への固執』
豪快に揺れるシャンデリアの光
たくさんの眩しい粒
壁に叩きつける色彩
濃く深く、両手で刷毛を掴む
見開いた目には異国の情景
またどこかへ
静かなまばたきに息を呑む
ちぎれそうなほど力強く
次つぎに生み出される身勝手な奇跡
もっと近づきたくて
何ひとつ取りこぼさずに見つめたくて
それなのに後退りしてしまったのは
わたしの唯一の後悔
熱ければ熱いほど
狭ければ狭いほど
手の届く空を目指す鳥が鳴く
美しく、頭上から歌い上げる
マーブル模様に染まる壁ごと
全身で包み込む
音を立ててぶつかる光の粒も
風に乗って舞ういくつもの羽も
すべてこの胸の高鳴りに呼応したから