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視座を合わせているか?職員に注意しても響かない理由
皆さん、おはようございます!!
木曜日は、日常の中で気づいたことや、普段の会話から得た小さな学びを振り返る日です! 読者の皆さんと共有することで、新たな発見が生まれ、問題解決に繋がれば幸いです! ぜひ最後までお付き合いください。
(文字数:2165文字程度 所要時間:約5分)
後輩との新年会での会話
先日、昨年管理者となった30代前半の後輩職員と新年会を開催しました。その際、職員にどのように注意するべきか?みたいな話になったんです。
「なかなか思った通りに動いてくれない。」「わかっているようでわかっていない。」と、新人管理者二人はなかなか苦労している様子でした。
今日はその時の内容を皆さんに共有したいと思います!!
注意する職員の視座に合わせているか?
まずは、この「視座」が合っているのか?という話から切り出しました。
では、視座って何でしょう?
この説明から始めます。
視座とは何か?
「視座」とは、物事を捉える視点や立場のことを指します。簡単に言えば、「どの高さ・どの角度から物事を見ているか」ということです。
例えば、経営者は「組織全体の利益」や「長期的な成長」を考え、現場の管理者は「日々の業務効率」や「人員配置」を気にします。一方、現場で働く職員は「今日の仕事をどうこなすか」「目の前の利用者にどう対応するか」に意識が向きやすいものです。
このように、立場によって見えている景色や優先順位が異なるため、「同じ出来事」でも捉え方が変わります。そのため、注意や指導をするときに、相手の視座とズレた伝え方をすると、うまく響かないことがあるんですよね。
管理者・リーダー・職員の視座の高さは違う
組織にはさまざまな役割の人がいますが、一般的に次のような視座の違いがあります。
・経営者・管理者の視座
会社全体の経営や方針を考える
長期的な戦略や業務改善を意識する
会社の利益や法的リスクにも目を向ける
・リーダー(中間管理職)の視座
現場の円滑な運営に注力する
人員配置や業務分担を最適化する
上司と現場の橋渡し役となる
・一般職員の視座
日々の業務を効率的にこなすことを最優先にする
目の前の仕事や利用者対応に集中する
組織全体よりも、自分の業務範囲に関心を持つ
このように、管理者やリーダーが「会社全体」や「組織運営」を考えて発する言葉は、現場の職員にとっては実感が湧きにくい場合があります。「なぜそんなことを言われるのか?」と感じてしまい、指導が響かなくなる原因の一つです。
注意している側とされている側の、あの微妙な空気感は、おそらく、コレ!
注意する職員の視座に合わせて注意する
では、どうすれば職員に注意が響くのか? それは「相手の視座に合わせて伝える」ことです。
例えば、管理者が「職場の安全管理を徹底しよう」と言ったとします。経営者の立場からすれば、「安全対策を徹底しないと、事故が起きて施設の評判が落ちる。経営リスクになる」という考えがあるかもしれません。
しかし、職員にそのまま伝えても、「そんな大きな話は自分に関係ない」と思われてしまうことがあります。
そこで、職員の視座に寄せた伝え方をすると効果的です。
「事故が起こると、今動けている利用者さんが動けなくなってしまい、自宅での生活が難しくなる」
「動けなくなると、結局みんなの負担が増えてしまうよ」
「あなたの負担を減らすためにも、安全管理を意識してほしい」
このように、職員が日々の仕事で実感しやすい視点に変えて話すと、より伝わりやすくなります。
理解できているかの確認をする
注意や指導をするとき、「言ったから大丈夫」と思っていませんか? 実は、伝えたつもりでも、相手がきちんと理解しているとは限りません。
理解を確認する方法として、以下のような工夫を取り入れることが重要です。
質問して確認する
「じゃあ、具体的にどうしたら安全管理ができると思う?」
「この対応について、どう考える?」
相手に考えさせ、言葉にしてもらうことで、本当に理解しているかをチェックできます。
職員自身に説明させる
「他の人にこの話を伝えるとしたら、どう説明する?」
こうした質問をすると、本人の理解度が可視化されます。
実践を観察する
注意した後、実際の業務で改善されているかを確認する
変化がない場合は、伝え方を再調整する
このように、指導や注意をした後は、「本当に伝わっているか」をしっかり確認することが、組織の成長にとって重要です。
まとめ
職員に注意をしてもなかなか響かない理由の一つに、「視座の違い」があります。 管理者やリーダーの視点と、現場で働く職員の視点にはギャップがあり、そのままの伝え方では届かないことがあるのです。
そのため、注意をする際には、
①職員の視座に合わせて伝える
②理解できているか確認する
③実践を観察し、必要なら再調整する といった工夫が必要になります。
「なぜ伝わらないんだろう?」と悩む前に、まずは相手の視座に寄り添うこと。 そうすることで、職員との信頼関係が深まり、組織全体の成長につながるはずです。
この話をした時、新人管理者二人は、首がもげるほど頷いていました!笑
きっと、何かしらのヒントを得たことでしょう!!
本日の気づきが、皆さんの職場で役立てば幸いです。
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました!
ではまた👋