あなたがネガティブなのはトラウマが原因じゃない!その理由と対処法とは?
なぜ人はネガティブ思考に
陥ってしまうのか?
いわゆるネガティブ思考の人は、一日の中で何度も繰り返し“反すう”を行います。
“反すう”とは、「自分自身の抑うつ状態や、その状態に陥った原因・結果について考え続けること」を指します。
つまり、過去に体験した嫌な出来事や記憶を、さっき起こったことであるかのように考え続けてしまうということです。
たとえば、仕事でミスをしてしまったとき。
反すう癖が強い人は、ミスをした自分を責めるだけでなく、ミスをした理由を過去に求めようとします。
すると「お母さんはよく私にアンタは使えない子だって言ってたな」というように思い出し、それに連動して母親から言われた嫌な言葉の数々を引っ張り出してきます。
その結果、仕事のミスに関係ないことまで考え続けてしまい、過去の嫌な記憶を反すうするというわけです。
人がネガティブ思考になるのは、過去のトラウマや、その人にとって忘れられない嫌な出来事が原因だとされていました。
実はこれ、もう昔の話なんです。
トラウマが現在の自分の情緒の不安定や抑うつ、思考を決めるという考えは、先端の臨床心理の世界では否定されているんですね。
トラウマがいくらあったとしても、重要なのは“その過去を反すうするか否か”なんです。
つまり、トラウマが鬱にさせたり劣等感を増大させたりするわけじゃなく、反すう思考がそうさせるというのが、現代の臨床心理の定義だそうです。
ただ、「家から出られない」「仕事ができない」というような、生活に支障をきたすレベルのトラウマはその限りではないようです。
しかし、その段階までいかないトラウマは、「反すうを強化させる因子かもしれない」程度のものなんだとか。
つまり、人がネガティブ状態に陥ってしまう原因の大半は、繰り返し行われる反すう癖によるものなんですね。
有名な治療法が逆に
自分の首を絞めることも。
忘れられない過去の嫌な体験を克服する方法として、、インナーチャイルドを探して癒やすというものがあります。
実はこのやり方だと、余計に反すうを強めることになると言われているんですよ。
なぜなら、何個も嫌な過去が見つかり、ほかにもどんどん連鎖して嫌なことを思い出すので、それが反すうする原因を作るからです。
しかも、インナーチャイルドが今の自分を苦しめるという認識だと、何でもかんでもインナーチャイルドのせいになります。
もちろん、インナーチャイルドを癒やすという方法で改善したという事例もありますから、全否定はできません。
ですが、反すう癖が強い人がこれをやると逆効果になるケースの方が多いのは紛れもない事実です。
では、どうやって反すう癖を直していけばいいかと言うと、大きく分けて3つあります。
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