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「そんなつもりじゃなかった」にまつわる対応
人と人というのは本当にすれ違ったり絡まったりで、世の中には「そんなつもりじゃなかった」という気持ちが飛び交っているのではないかと思う。
私が関わる「そんなつもりじゃなかった」には2種類ある。
1つは、私自身が「そんなつもりじゃなかったのだけど!」と思うこと。
もう1つは「そんなつもりじゃないよ〜」と相手から言われること。
どちらも、人と関わる時に起きること。「そんなつもりじゃなかった!」は、他者がいないと成立しないセリフだ。今回は、「そんなつもりじゃなかった」というセリフにまつわる対応を考えたい。一人で、勝手に。笑
まず、私自身が「そんなつもりじゃなかったのだけど!」と思う時。
例えば、「私って晴れ女なの。日頃の行いがいいから、ここぞという時には晴れてくれるんだよね」と私が言う。
すると友人が言う。「私は大事なイベントがある日にはいつも雨が降ってしまう。これってやっぱり、私の行いが悪いってことだよね」
私は思う。「そんなつもりで言った訳ではなくって…!」
そんなことって、よくある。だから私たちは発言に気をつける。私の言葉で、誰かを傷つけてしまわないかな?と心配になる。帰り道に、「あんなこと言わなければ良かった」と思ったりする。
このタイプの「そんなつもりじゃなかった」が起こるのは、仕方がないことだと思っている。私たちは相手の気持ちを100%理解しながら話すことは難しい。
だからこそ、そんな時は素直に「そんなつもりで言ったわけじゃなかった。嫌な気持ちにさせたらごめんね」と伝える。伝えてしまうのが一番シンプル。変にフォローするよりもシンプル。
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では2つ目の、相手から「そんなつもりじゃないよ〜」と言われる時。
例えば、相手にすごく失礼なことを言われたとする。容姿についてからかわれたり、能力とか、生活環境とか、バカにされたとする。
そんな時に、嫌な顔をすると、相手が言う。
「本気にしないでよ〜。そんなつもりはないんだってば〜」
相手はこちらの気持ちを理解した上で「本気にしないでよ〜」とのらりくらりしている場合もあるし、本気で悪気なく、ただ面白いと思って言っているだけの場合と2パターンあるけど、どっちにしろたちが悪い。
何がたちが悪いって、本気にして怒っている自分が小さい奴みたいな雰囲気になる。この手の「そんなつもりじゃなかった」は私は好きではない。
こういう時、いかに自分のために怒ってあげられるかが勝負だと思っている。私は私の尊厳のために怒り、「たとえ冗談たったとしても、私はとても嫌な気持ちがします」と伝えることにしている。
嫌な気持ちがした自分のために怒ってあげられる人は強い。どんなに小さいと言われることであったとしても。
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こうやって書いてみると、物事はシンプルで、私側が「そんなつもりじゃなかった」場合でも、相手側が「そんなつもりじゃなかった」場合でも、自分の気持ちをただ相手に伝えるという作業が大切だと思う。
臆さずに、まっすぐと。謝ることも、怒ることも、恐れないで。
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ハマダユイ
ソーシャルワーカー10年目。オンラインカウンセリングや相談室バオバブ(1人でやってます)で個別相談を受けている。精神疾患にまつわる悩み事、家族のこと、人間関係のこと、仕事のこと…。いろんな人と一緒に作戦会議を開く毎日。
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