「月がまだ白い夜に」2024年11月9日の日記
今日の日記は
【シンプルイズ】【酒が占める割合】【Bullet/弾丸】
の3本で構成されています。
・初めまして。“きどあいらく”の名前で執筆活動しています。毎日、日々の内々を書き綴った日記を更新してまいりますので、どうぞよろしくお願いします。
【シンプルイズ】
シンプルイズベスト。僕だってシンプルな服で構わず過ごしたい。シンプルめを纏いたいのだけれど、いまのところ柄でしか自分を表現出来ない。
さて、この世界に生まれて早○十年が経つ。僕は一体何をしているのかと言えば、特に何もしていないと言って良いだろう。まだ生まれたばかりの赤子が一人歩きをするように、ぼんやりと生きているのだ。
起きて身支度をして、仕事に行くために街へ行く。そして家に帰るの繰り返しだ。たまには誰かと一緒に飲むこともあれども、基本は独りで飯を食べ、一人で眠りにつく生活を続けている。
しかし別にこれは孤独だからというわけではない。むしろその逆だ。何しろ僕の心の中には、いつもたくさんの人がいるのである。内から聞こえてくる声に耳を傾けるときが最も多いのだが、時折外からの声も聞こえることがある。
まあ要するにひとりでも賑やかな生活を営んでいると言えるわけだ。
しかしそれは同時に悩みでもある。僕は一体いつまでこうして過ごさなければならないのか? いつになったら僕は僕自身を解放できるのか? 答えてくれる者はいない。僕以外にこの世界にいるものはいないからだ。僕自身が作り上げた偽りの世界の中で、僕は今日も暮らしている。
シンプルの追求者は、自分を飾ることを嫌う。装飾的なデザインを避け、必要な部分に必要なものだけをあしらうことに喜びを感じる。服選びの時もそうだ。派手でけばけばしい物や色使いは避けたいと思う。たとえばジャケットだが、無地のものが良いと思っているし、コートならば暗い色のものを好いている。ズボンと靴に関してはよくわからないため省略するが、パンツに関しては派手なものは好みではない。
僕はそこに辿り着きたい。
自分の内面こそが大事なはずなのだから、外側を飾ることは必要ないはずだ。それが理想だと思っているが、実際には違うようである。
現実社会ではその正しさは通用しないらしい。
人々は自らを装うことを止められない。自分がいかにして他人から見られていて、人からどう見られたくないかということを考えるばかりである。他者からの目を気にせずにはいられぬ人々があまりにも多いのだ。
僕もそのひとり。“顏”の自身の無さを恥じながらも生き続けている。そんな生き方しかできないくせに、それを嫌いだと叫んでいるので、始末が悪いったらありゃしないのだ。
そう思わない人もいる。自分自身の個性や思想を、臆することなく主張する人がいる。きっと僕は彼らのような人物に憧れているのだ。
しかし僕の内面には、そういう人間はいない。誰からも相手にされず、ただ存在するだけの存在として生涯を終えることになるかもしれない。それならそれでも構わないとも思うが、しかしやはり悲しいかな、人生とは出会いなのである。出会うことで価値観や世界観は一変していくものだと信じている。
けれど僕の理想と現実は一致しない。僕の思い描く“シンプル”は、一般的ではないからだ。僕は今日も、“シンプル”に生きる。シンプルイズザベスト。それが僕の生き方である。一般的ではない。
【酒が占める割合】
向かいの椅子の下に怪しい袋が。この距離でなら、それが何なのか確認することもできない。したくもない。
ひとつ空けた隣には、泥酔して眠りこけるおばさま。散乱された荷物。リュックさえも放り出して。
彼女の手からiPhoneがこぼれ落ちる。ゴツンと鈍い音を立てた。
たいていの人間はこの音に意識を取り戻すはずだか、彼女は起きない。触らぬ神に祟なし…とは言ったものの僕は反射的に手を伸ばしてしまう。茶色のカバーに守られたそれを拾って、再び彼女を見るもまだ起きる様子はない。仕方なく彼女の横にさりげなく戻した。
~5分後~
起きて拾ってカバンの中身を漁ってる。
僕が拾った携帯はあなたの隣にある。
教えてあげないよ。怖がられるもん。
まだ探してる。茶色いから椅子の色に紛れてんだな。
気づいた。拾った。
次は〜〇〇〜のアナウンスに「え??」と一言。掲示板の文字を疑うように見てる、乗り過ごしちゃったのかな。ずっと見てる。起きたばっかりだもんね。ぼーっとしちゃうよね。
あ〜って言いながら上向いた。時計確認した。
降りた。乗り換えな。
彼女は向かいの電車に乗り込んだ。
僕は何よりも、介抱してくれる人がいない関係性の飲み会で泥酔する危険性を憂慮している。この世には気遣いや優しさが溢れているけれど、その裏に潜む感情はたいてい打算的だ。だから、酒を飲む人はそれに気づいて欲しい。泥酔したくない。それは僕の偽らざる本心である。
【Bullet/弾丸】
飲み物買いに行ったのにアイス買ってきた。
自販機に辿り着くって時にかぎって向こうから女性がやってきて男性が乗った自転車も止まる。
なんか買うのが恥ずかしくなって、通り過ぎてコンビニ行った。そしてアイスを買って来た。
そういうことがたまにある。
“Ballet Studio” の看板。
銃を撃つことができるスタジオかと思った。
そうじゃない。そこはバレエの稽古場だった。
こういうことは割とある。
今日はここまで。それではさようなら、おやすみなさい
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