ベトナム・ホイアンの思い出〜日本人とも馴染みが深いランタンの街〜
国内の次には距離の近い海外への旅行が解禁になりそうである。ベトナムは二度行った。ホーチミン、ハノイ、そしてホイアン。中でもベトナムの美しさを堪能できたのはベトナム中部の町ホイアンだった
かつて日本人街もあった古く趣のある街並み
朱印船貿易の頃日本人街があったらしく、今はもう建物は残っていないものの記念碑などがありかつての繁栄を伝えている。古い中華風の街並みに熱帯の鮮やかな色彩の花が咲いている様はなぜか懐かしいような気分になるから不思議だ。景観保護地域となっているためか車の往来もなく、のんびりとした雰囲気が漂っている。黒い小さな犬が往来を行き交う人の間をチョロチョロとしていた。
驚いたのはこの犬、寺院などにも平気で入ってくるのである。周りの人々も特に気に留めるわけでもなく自由を謳歌していた。柱の周りを嗅ぎ回って粗相をするでもなく帰って行った。
ホワイトローズという食べ物
かつて消化だったという建物の奥で女性が3人ほど腰掛けて何かせっせと作っていた。薄い花びらのような形をした餃子だった。聞くとホワイトローズといってこの地方の名物らしい。食べていくかと誘われたので一皿いただくことにした。
きっとかつて植民地支配をしていたヨーロッパ人がつけたものだろうけれど、バラというよりはクチナシの花弁に似ていた。綺麗だなーと見ていると容赦無くフライドオニオンを振りかけられ、花のような美しい食べ物はすっかり「美味しそうな中華」の様相を呈してしまったけれど。中華風スープといただくホワイトローズはとても美味しかった。
夕闇から変わっていく街の景色
夜の帳がおりるとランタンがともり街の景色は一変する。色とりどりの灯りが街を飾り、街全体がお祭りのようだ。ランタンに透ける赤や黄色の中国布の模様が街全体にエキゾチックな彩りを添える。
川辺には川の水面に流す灯籠を売るおばあさんが特に客引きをするでもなくあかりに照らされて佇んでいる。観光客らしき若いカップルが灯籠を買って水に流していた。中国風のランタンで彩られた街を背景に川面に無数の灯がゆらゆらと揺れながら流れていく
幻想的な年末のホイアンにまた行ける日を楽しみにしている。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?