鎮座するアレの魔力、、、の話
世の中に、ドーナツ型のパンがあるのをご存知だろうか。
ミニケーキと言った方が近いかもしれない。
ただ、名前を忘れて困っている。
ベーグルではない。
ドーナツのように真ん中に穴が空いていて、
ほんのり甘くて、ただただ、ほんのり甘いだけのミニケーキ。
多分、牛乳とよく合うお味だと思う。合わせたことはないのだけど。
大きさは一般的なドーナツより少し小さい。
なんだっけなー、、、
とりあえず、今日はそのミニケーキに鎮座するアレの話です。
我が家にそのミニケーキが大量にストックされていた時期があって(日持ちする)、小腹が空いた時につまんだり、食欲のない朝、朝食の代わりに食べたりする。
ある晩、コーヒーのお供としてデザートに食べようとした。
だがデザートにしては味も見た目も素朴で、何かちょっと物足りないのである。
そこで冷蔵庫を探すと、アレがあった。
うん、ここまで勿体ぶるほどのものでもないのだけど。
イチゴである。
その時は大粒のものがあったので、一個洗ってヘタをとって
真ん中のくぼみに置いてみた。
、、、ぴったりである。ぴったりすぎて笑ってしまうほど、ぴったりである。イチゴが”乗っかっている”というより、座布団に”鎮座”しているようであった。
おお、真ん中の穴はイチゴ様が座るための穴だったのか!と思った。
そして、ただの丸いミニケーキに乗っけただけなのに、なんだこの特別感。
この光景に、「じゃーん!」というオノマトペをつけたい気持ちになった。
さっきまで素朴だったミニケーキがたちまち立派なデザートへ。
調子に乗ったので、ここに蜂蜜もかけてみた。
一応、ケーキ屋さんのような美しいかけ方を目指して、
お好み焼きのマヨネーズのように(?)
細い線でギザギザとかけた。
結局イチゴは上に乗っているだけなのでミニケーキとは別々に食べるのだけど、ほぼ同時に口に入るからミニケーキにイチゴの果汁が染みて美味しい。
「うん、しっかりデザートを食べました!」という満足感が残った。
デザートって、この”食べました感”、大事。
世のスイーツの中にはフワフワーと口の中で溶けていってしまって
「あれ?私、今食べた?もしかして食べてない?」と感じるものもあって、
拍子抜けすることがある。きっとそういうスイーツにも、コース料理の締めに出されるなどの立派な役割があるのだろうけど、そういう嗜みを知らない私はしっかりと食べたい派である。
それにしても、イチゴの王者感はなんなのだろう。カリスマ性というべきか。やはり、ショートケーキの影響だろうか。
ベリーは世にたくさんあれど、
やはりイチゴが一つ乗るだけで、おおお、となるのである。
絶対的エース。ベリー界の大谷翔平。ちょっと違うか。
そろそろイチゴの季節ですね。