コーヒータイムの話
我が家には、コーヒータイムがある。
といっても、
特に時間が決まっている訳でもなく、特別なきまりもない。
コーヒータイムが無い日もある。
突発的に起こる集まりみたいなものだ。
みんなの小腹が空いてくる夕方の時間、
多くの場合は母が、
ささ、コーヒータイムにしましょ、
と小さく呟き、
皆がゆっくりと食卓に集まってくる。
そしてお湯を沸かし、コーヒーを淹れる。
コーヒーには少しこだわりがあって、
カリタのドリッパーを耐熱ガラスのポットの上に据え、
ゆっくりとお湯をまわしかける。
ふわりと広がる香りを特等席で味わえるのは、
コーヒーを淹れる人の特権だと思う。
ちなみに、耐熱ガラスのポットは
何かの景品でもらったもの。
無理矢理ドリッパーと組み合わせて使っている。
なぜかここにはこだわりがない。
でも今のところ、これで十分だ。
特別なにか話す訳でもなく、
夕方のニュースなどをぼんやり眺めながら、
チョコレート菓子やら、クッキーやらをつまみ、
コーヒーをすする。
ただこれだけ。
でもこの時間が、
自分が自分らしく、
我が家の家族らしい時間なのではないかと思っている。
いいなと思ったら応援しよう!
もしサポートしていただけましたら、大変光栄です。いただいたサポートは、今後の活動に使わせていただきます。