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学ぶこと

 昨年4月から、勤務先の日本語学校も「オンライン授業」になった。
それまで、フラッシュカードやホワイトボードを使って、対面で授業するのが当たり前だったが、いきなり変わった。
学生たちの表情を見て、今の表現で日本語が理解できているかどうか即座にわかったのに、今はそれができない。試行錯誤の日々だが、同僚にいろいろと教えてもらいつつ、なんとか日本語文法や、語彙、読解、聴解授業を続けている。
改めて、「学ぶ」ってどういうことだろう…と思い、「Learn Better」(アーリック・ボーザー著 月田 真紀 訳  英治出版)を読み直してみた。
・知識の習得に意味を見出す。
・「意味」を見出した時、モチベーションはその人自身のものになる。
・習得とは、あるスキルや知識分野において深いつながりのネットワークを持つことだ。(知識の習得=頭の中に何かと何かを結ぶリンクを作る作業)
「(本人にとって)意味を見出したアプローチ」で単語を覚えると、そうでない場合の7倍もよく覚えた、という実験も紹介されていた。
 たとえば、「語彙を教える」ことだけを考えても、16人それぞれの学生が「どのくらい本人にとっての意味」を見出していたのか。対面でさえ難しいのに、表情がよくわからないオンラインでそれを理解するのは厳しい。
「自分が学ぶ側の立場だったらどうか・・・。」いつもそう考えながらパワーポイントを作成していくのだが・・・。
この本の著者は、「恐れていることや不安なことがあってストレスを感じていると、集中できない。情動がスケッチ帳を埋め尽くしてしまう。」と言っている。
せめて、今の私にできることは、彼らがリラックスして日本語をわかりやすく、楽しく学べるように創意工夫し続けること、かな・・・。

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