狩野探幽の草花のスケッチ@東京国立博物館
狩野探幽……慶長7年1月14日(1602年3月7日)から延宝2年10月7日(1674年11月4日)に生きた、江戸初期を代表する絵師の一人です。国宝こそないものの、重要文化財に指定された作品は10以上あります。
そんな彼が描いた、草花の写生が展示されていると聞いて、東京国立博物館へ行ってきました。
狩野探幽筆の《草花写生図巻 春 1巻》 江戸時代・17世紀(A-216-1)です。
狩野派の御曹司が、庭先なのか道ばたなのかに咲いていた草花を、じっと見つめて観察して、描いていったのかと思うと感慨深いです。彼も草花の前にひざまづいて、どの方向から見るときれいなのかを見つめ、正面や横、裏側から眺めて、その自然の美しさを、自身の手で写し取ろうとしたんだなと。
素晴らしい絵なので、特段の解説もうんちくも不要です。ただ絵を見るだけで素晴らしいな……そう思えるからです。