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Photo by
michisora7
俳句 晩春
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俳句を作りました。
今回は一句です。詩を添えました。
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俳句
桜蘂 降るや名残りは 手のひらに
詩
花はもう枝に無く
蘂すら
すでに散っていた
地面は花と蘂が重なり
最後の花を咲かせてる
見上げれば
いつの間に青葉は茂り
季節は進んでいたと知る
名残りを探し、探して
家に帰ると
花びらが一枚
床に落ちていた
僕はそれを拾い
手のひらに載せ
名残りを
この一枚に見ていた
*
時候は以下の通りです。
・晩春(ばんしゅん)
三春の一つで、四月に当たる。
気候も温暖で、多くの花が咲き乱れ、
春たけなわの感じがする。
季語は以下の通りです。
・桜蘂降る
桜の花びらが散ったあとに、萼に
ついている蘂がこぼれるように降ること。
落花とはまた違う趣きがあり、地面を
赤く染めた光景は、晩春の静かな気分を
喚起させる。