俳句 残暑
俳句
法師蝉 暑さ飛び立つ 響きかな
吹く風が 止まらぬ汗を ふいてゆき
詩
午後三時
今は暑い時間帯
歩けば直ぐに
汗がふきだす
それでもしばらく
歩いていると
熱気で息が苦しくて
あえぐように
口を開ける
金魚のように
口を開け
なんとかコンビニに
辿り着く
クールダウンされてく
感覚
冷たい空気が吸える
喜び
僕はアイスを一つ買い
身体の中も冷やしてく
意を決して店を出て
いつもの散歩道に来てみれば
道の両側に背の伸びた
セイバンモロコシが続いてた
その間を抜けながら
法師蝉の声を聞き
夏の終わりが来たことを知る
残暑というには
あまりにも厳しい
燃えるような日の光を
僕は見返す
帽子の庇に遮られていた
日の光が顔を焼き
生きていることを
ここにいることを
思い出させる
僕は庇で日の光から逃れ
水筒の水を口に含む
ああ、この水が僕を満たしてくれる
この瞬間は確かに生きてる
それ以外に何もない
日常に戻る前に
もうひと口、水を飲みこむ