詩 うつつ
眠れない夜に
周りの音ばかりが気になり
耳に栓をしてみても
睡眠薬を含んでみても
いつまでたっても眠れない
ごろり、ごろりと
寝返りばかりをしてみても
まくらの位置を変えてみても
いつまでも眠れない
気づくと外は白みはじめ
何かを配達するバイクの音
今日も眠れないと思った
その時、僕は、目を覚ます
これはうつつか、まぼろしか
*
眠れない日が続く中
目を開けられないほどの
睡魔が襲う
ぼんやりとする頭は
まるで感覚に麻酔をかけたよう
深く深く、眠りへと誘う
昏々と、昏々と
このまま醒めないかと思うほど
深い深い、眠りの中へ
ああ、眠りとは
こんなにも気持ちの良いモノだった
眠りに不安しかなかった僕に
心地よい眠りをくれた
そして、うつつは、現れた