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詩|夜の砂時計

 空から 夜の砂がふってきて
 音もなく 積もってゆく
 砂底に沈んだ木立のあいだ
 沈黙の森を
 カンテラを揺らして誰かが歩いている
 口から紡ぐ言の葉を
 灯りにくべて

 時は音もなくふり積もる
 照らす明かりに
 灯りにくべる歌に
 生ける者たちが導かれ
 孤独な夜を共に歌う

 やがて登る太陽が 夜を吸い込むまで
 朝とをつなぐ歌を
 どこまでも歌い続ける

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