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飲食店“映える”を考える
このマガジンは、福岡市中央区在住の現役看護師が、飲食店昼から飲もう、日替わりおかずと楽しいお酒「博多okatteふじコ」を開業、開業後の記録です。素人の私が、福岡市のグルメタウン“薬院”で店を開業。新しいことにわくわくドキドキ、でも真面目に。そんな記録です。
先日聞いた、とある飲食店の話。
その話を今日はしてみたい。
その店は米を土鍋で炊き、熱々おむすびを〆で注文する事が出来る。私も数度伺った時には必ずお願いしてしまう。
土鍋で炊くご飯、熱々を握ってくれる姿、見た目、そして美味しいおむすび。満足感は半端なくて、お腹いっぱいになっていても、やっぱり食べておきたい、そんな逸品。
しかし、このおむすびでお店が困った事になっていると言う。
お酒もお料理も旬の素材まで楽しめるお店。20歳そこそこの若者には、少々お高いお店かもしれない。でも若者は怯まずにそのお店を訪れて、おむすびのみを注文していくと言うから驚いた。仮に二人組でお酒を一杯ずつ注文したとしても、席利用と、おむすび、お通し、、では割に合わない。
コロナによる要請で酒類提供の自粛を強いられ通常営業が出来ない飲食店。お酒を提供出来る貴重な期間に同じ様な状況を作られてしまうと、お店としては痛手が大きくなるばかりではないか。
今日、また別の店にお邪魔した。
そちらもInstagramで“映える料理“としてよく見かけていた。
伺うと、半分は若い20代の客で、食事も終わりトークに夢中になっている。ランチとなれば価格も、若者に届きやすく、お手軽に”映える写真“も撮れる。
もちろん食べたい気持ちも有るのだろう。
映え効果でたくさんお客さんが来てくれればお店にもずいぶんメリットはあるとも思う。
でもそこには、低い客単価で有るならば、『回転率』という話が出てきてしまうし、前者の様にゆっくり食事を楽しむ店では、回転率ではなく雰囲気、周りのお客様との調和を店は考える。
コロナ禍が長くなり、飲食店側も不安が続き、お客を選ぶ事が難しくなってしまったかもしれない。であれば、お客側も少し配慮をしてもらえないだろうか。
私は当初お店を開業するにあたり、”インスタ映えのしない店”になろうと決めていた。当店も土鍋でご飯を炊きおむすびを握るが、幸い素人の作る料理はインスタ映えから、程遠い見た目で写真撮影の洗礼はほぼ受けることは無い。
場を崩されない、それで良かった。
20歳そこそこの社会経験の少ない若者に、お店の想定単価を理解するのは難しいことかもしれない。でも、何らか感じて欲しい。それもお店への思いやりってもんだ、と昭和風な語り口で今日は終わっておこうかしら😆笑
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