紙飛行機〈詩〉
もう長いこと会っていない君に、手紙を書こうとして
元気ですか
どうしていますか
わたしは
そこから先が書けなくて、考え込んでしまった
それでも
君が楽しく過ごしているか、おいしくごはんを食べているか
できるなら、誰か大切な、自分が雨に濡れてでも、傘を差し掛けてあげたい人がいたならと
そう、願っています
と、そんなふうに書くのは恥ずかしくて
わたしは書きかけの便箋を折り、紙飛行機をつくった
丁寧に折り目を折って、できた紙飛行機
まっすぐに飛べそうな、美しい翼
手に持つと、わたしは部屋を出ていった
空は白み、凍てついた冬の朝
紙飛行機を、君に届けに
しんきろうさんの、「おだやか」という素敵な曲から、詩を作ってみました。
しんきろうさん、創作のイメージをくださってありがとうございます。