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「怒りとの上手な付き合い方:脳科学的に正しい怒りの感情をコントロールする方法」
嘘のようで本当の話なのですが、怒りの感情は「抑制したり、外に撒き散らすのはよくない」ってことが数々の研究結果により、分かってます。
じゃあ八方ふさがりで対処法がないじゃん!って思いますよね。このことから、今回はその対処法として脳神経科学をベースに感情コントロール技術をまとめた一冊
「感情コントロールハンドブック」という本を参考にして、解説していきます。
今回の内容をざっくりお伝えしますと
って順番に解説していきますので、最後までお楽しみ下さい。
では、学んでいきましょう。
01:感情抑制のデメリット
数々の研究によると、怒りの感情を抑制すると人間は「ポジティブな感情が減り、ネガティブな感情を増す」ってことが分かってます。
と同時に「交感神経の反応が強まって、緊張と不安感が増加し、扁桃体(感情をコントロールする脳の部位)が活性化する」ことも分かってます。
つまり、感情を抑えると脳にストレスがかかることから、脳の扁桃体が活性化した結果、感情コントロールが困難になるため、長期的には逆効果になってしまうわけです。
さらに困ったことに、「怒りの抑制は人間関係にも悪影響を与える」ってことも明らかになってます。過去の実験研究によれば、
感情を抑制しがちな人は「周囲から悪い印象を持たれやすく、友人やパートナーの血圧を上げやすい。」
さらには、感情を抑制する人ほど「親密なコミュニケーションを避け、周囲の人からも親友とはみなされない傾向が強い。」ってことも分かってます。
怒りの抑制でネガティブな感情が増え、ネガティブな感情が周囲の人を遠ざけてしまうんですね。
ここまでの話を聞いて「怒りの感情を抑制するのは恐ろしい」ってことがお分かりいただけたところで、じゃあ感情抑制がダメなら、外に出しまくればいいのでは?
って考える方もいらっしゃるかと思われます。
ですが、実はそれもデメリットばかりなんですよね。
02:怒りの感情を外に出すデメリット
研究者曰く、周囲にわめき散らしたり物を投げたりすると、「そのネガティブな体験に意識を集中させると、感情は逆に強まってしまう。」
その結果、感情のコントロールはさらに難しくなり、「周囲への適応度や幸福感が下がっていく」とのこと。感情を表に出すことで、逆に感情はふくれ上がってしまうらしいですね。
泣き出した子どもが自分の泣き声に反応して、さらに感情をエスカレートさせていく状態に似てますね。
このことから、怒りは抑えつけても表現してもダメ!ということで、もはや八方ふさがりになった所でその【突破口】をご紹介します。
03:怒りコントロールの最終兵器は「リアプレイザル」
その突破口とは、「リアプレイザル」です。(認知行動療法でも使われます)これは、怒りの原因や状況を“再評価”する技法で、その再解釈を通じて感情をコントロールする方法です。
たとえば、怒った人や状況を見たときに
・彼には何か悪いことがあったのだろう
・あの人はきっと飼い犬を亡くしたのだろう
・何かきっと悪いニュースでもみたんだろう
と再解釈してみることで、怒りが和らぎ冷静になれます。ネガティブな体験を別の視点から見てみるわけですね。よく「環境を変えるよりも、環境を受け入れる方が大事」
なんて言われますがこれに近くて、実際に現実の解釈を変えるだけで脳の活動も冷めるわけです。
実際に、このリアプレイザルは「扁桃体へ直接影響を与える」ってことがPETやfMRIを使った実験で何度も確認されいます。
さらに言うと、リアプレイザルが上手くなるほど、ネガティブな体験に対する扁桃体の活動は低下し、(感情コントロールが上手くなる)
「人間関係も良くなり、さらに友人と親密な関係を築く傾向があり、周囲からの好感度も高くなる」ってことも分かってます。
リアプレイザルでポジティブな感情が増した結果、対人コミュニケーションにも良い影響が出るみたいですね。これはみんな練習してみるしかないでしょ(笑)
という感じで、怒りの感情をコントロールするには「リアプレイザルが最適解だ!」ということがお分かりいただけたでしょうか。
で、今回は特に怒りの感情を抑制したり、撒き散らしたりすると逆効果になるってことを知っていただきたかったので、理解できた!って方が増えたのであれば本望です。
ちなみに、リアプレイザルを使いこなすには練習が必要なんで、ぜひ日常で訓練してみて下さいね。念のため最後に今回の話を全てまとめますと、、、
怒り感情を抑制すると、ポジティブな感情が減少し、ネガティブな感情や緊張、不安が増加する。
これによって扁桃体が活性化し、自己制御が難しくなる。その結果、人間関係にも悪影響が出て、周囲からの評価が低くなり、コミュニケーションが困難になる。
じゃあ怒りの感情を撒き散らすしかない!って思いますが、これも逆効果で、
感情のコントロールはさらに難しくなり、周囲への適応度や幸福感が下がる。
だから、その突破口として怒りの原因を再解釈する技法:リアプレイザルを活用することによって、ネガティブな体験を別の視点から見てみることができるようになり、
その結果、扁桃体の活動が低下し(感情コントロールが上手くなる)人間関係も良くなり、周囲からの好感度も高くなる。
よって、怒りの感情コントロールは
・リアプレイザルが最適解ですよー
・人間関係を良くするにもリアプレイザルは有益だよ
って話をしました。
今回の投稿をきっかけにぜひリアプレイザルを極めてみてくださいませ。
04:番外編
以下に「リアプレイザルを速攻で使いこなす質問リスト15選」を書いておきましたので、リアプレイゼル極めたい方はぜひご参照くださいませ。
また「落ち込んでいる時に立ち直りたい」って方にも役立つ内容になっているので、
ぜひ興味ある方は覗いてみて下さい。最後まで読んでいただきありがとうございました。
リアプレイザルを速攻で使いこなす質問リスト15選はこちら↓
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