高校国語「企画書作り」ICTで共有!
noteを授業録として活用していきたいと思います。
2学期の振り返り。
■論理国語「企画書作り」
【目標】 採用される企画書を作ろう
受け手を意識して「学校」に企画書を出す
①企画書が採用されるには、受け手がどのような気持ちになったらよいかを考える
→ただ「楽しそう」「いいね」で終わらせないことが大事
ラブレターも結婚式のスピーチも受け手を意識するよねという話から。
ラブレターで時間を使い過ぎた。笑
②ブレーンストーミングで思考を整理(1年時に学習済み)
③班で共有し、企画書を作成する。
目的・企画内容が明確になったら企画書作り
→Googleフォームのスライドを使用。グループごとにスライドを割り当てる。班員が同時に編集できるのも便利。
※「説得力」のある文章は
・意見の根拠が明確
・具体例が明確
・多様な立場に立つ
という内容を1年生で学習済みなので、彼らは案外すらりと書けた。
これらは、こちらが提示するのではなく、いくつかの文章を読んだり
自分で意見文を書き、相互評価する中で、
自分たちで導いた内容だ。
それを、軸に授業を展開できるのは、1年時で築き上げた宝である。
④企画書の発表+相互評価
→Googleフォームのスライドを、全員で共有できるため発表がやりやすい
※ちなみにどんな企画案が出たかと言うと・・・
・校則の見直し
・ジャージ下校の許可
・全校交流会
・自動販売機にプロテインを導入
・行事でのスマートフォンの許可
などなど。切実なものから、ふふふと笑えるものも。
↓
⑤振り返り
授業者が集計し、どの班の案を最も採用したいかの発表。
相互評価をフィードバック。
・イラストを使うのは良いが、相手次第では嫌がられる(正式な文書形式なので)
・困りごとや現状を明確に書いていると、案の必要性を感じた(目的)
・学校だけでなく、社会全体を捉えていて説得力がある。(広い空間軸)
・現実的に難しいものがあった。(現実的)
・特定の人ではなく、みんなが関わるものが受け入れやすい。(対象)
・そうするとこうなるよと、未来のことが書かれていると説得力がある(時間軸)
などなど。実に素晴らしい。教科書ができそうだ、というのは
授業者のひいき目だろうか。
商業科で「勉強嫌い!」と明言する生徒も多いなか、
彼らは素晴らしい気づきをしている。
生徒を信じ切ることの大切さを常々実感している。
⑥振り返り
最後は授業を振り返る。ここは大事!
【内容】と【形・技術】に分けていつも振り返りをしてもらう。
【内容】企画書を作成し、どんなことを感じたか。
【技術】受け手が納得する企画書とはどのような企画書か。
→企画書と振り返りシートをもって、評価をする。
評価基準は、毎回ルーブリックを活用。
(反省・・・今回は作成できなかった・・・)
⑦授業者から
ここでは、身についた力や今後の目標をクラスに応じて振り返る。
また、評価に含まれない「ねらい」についても。
今回の授業者のねらいの中に、「主権者意識」を高めたいというのがある。
・「おかしい」と感じながらも言うのを諦める生徒
(どうせ聞いてくれない・怒られると思っている)
・どんなことも我慢する(水が飲みたい・別の宿題がしたい・祭りに行きたい)
しかし、そう思わせてしまっているのは、我々大人の責任。
でも「子どもの権利条約」にはしっかりと書いている。
どんなことでも意思を聴かれる権利、芸術活動をする権利、
休む権利などなど・・・
海外では十分に学ぶこと。
思ったこと、感じたこと、おかしいと思ったことは言ってもいい。
何でもかんでも通るわけではないけど、
意見が食い違ったら、話し合えばいい。
ただそれだけのこと。
今回の企画書も、生徒のさまざまな思いを聞くことになった。
残念ながらふざけたものもあるが、ほとんどは、
根拠のある内容だ。
声に出していいんだ 私も言っていいんだ
主権者意識とかはおいておいて、
ただそれだけは感じてほしいという、私の願いです。
それが自信や、自己肯定感(わあたしの声には価値がある)、
投票率(私の一票には価値がある!)
に、結びついていくのかなと思います。
【授業者の課題】
・振り返りでどんな力が身についたかを、生徒が自己分析する時間を必ず設けるのは定着しているが、
内容・形式・技術のところにまだ迷いがあるのは、
やはり教材研究・指導案作成のあいまいさにある。