第20話 瞑想の秘密 其の壱
日曜日の午前中、
晴れた日の秋空のもと
ネコ仙人とゆめみが小川のほとりに到着しました。
ネコ仙人: 「今日はいよいよ瞑想について、
ちょっと深い話をしようかにゃ。
まず瞑想にはいろんな種類があるにゃ。
その中でも大きく分けて”集中瞑想”と呼びれるものが、マインドフルネスではよく活用されておる。」
ゆめみ : 「集中瞑想??
瞑想といっても色々種類があるんですね。」
ネコ仙人 : 「そうにゃ。
集中瞑想は、意識を集中することによって、
心と体を整える、つまり心へ安定をもたらす方法だにゃ。」
ゆめみ: 「心の安定かぁ。瞑想で心の安定って
どうやればいいんですか?」
ネコ仙人: 「まぁ早まるでない、まず集中瞑想にはFA(フォーカスド・アテンション)と
OM(オープン・モニタリング)という2つの状態があるんだにゃ。」
ゆめみ : 「えっとFAとOMの状態??
何ですかそれって?」
ネコ仙人: 「FAとは一つのことに意識を向ける状態だにゃ。例えば、呼吸瞑想であれば、呼吸だけに意識を向けることだにゃ。一つのことに注意資源を集中させることが大事なんだにゃ♪」
ゆめみ: 「なるほど、集中して一つのことだけに意識を向けるんですね。」
ネコ仙人: 「その通りだにゃ。それに対して、
OMとは、一つのことに集中するトレーニングを続けていると、点であったフォーカスが面のように拡がり、周囲の状況がわかるようになる状態だにゃ。注意資源を均等に分配しながら、周りの状況を感じ取ることができるんだ。」
ゆめみ: 「へぇ〜、何だかカメラのピントを合わせるような感じなのかな?ん〜わかったようなわからないような… でもFAとOMはちがった状態ということなんですね。」
ネコ仙人: 「そうだにゃ。はじめのうちはわからんでもよい。瞑想を続けていくと、アウェアネス(気づく力)が高まってくるにゃ。その気づきの力で自然にFAやOMについて知見が深まっていけるにゃ♬」
ゆめみ: 「へぇ〜、えっとアウェアネス?って何ですか?」
ネコ仙人: 「アウェアネスとは、五感が鋭くなり、現実に対する解像度が上がる力のことにゃ。それはつまり周囲の状況をありのままに認識できる力ともとれるにゃ。」
ゆめみ: 「アウェアネスが高まると、周りのことがより鮮明に感じられるんですね。」
ネコ仙人: 「その通りだにゃ♪
そしてそのアウェアネスが高まると、瞑想の効果もどんどん増していくにゃ。」
ゆめみ: 「瞑想でアウェアネスを高めて、アウェアネスで瞑想の効果も高まるんですね!負のスパイラルならぬ、正のスパイラルだ!w」
ネコ仙人: 「その通りだにゃ♪アウェアネスを高めて、周囲のことを鮮明に感じ取れるようになると、自分の心の状態までも客観的に観ることができる。それによりまた多くのことに気づいていけるようになるにゃ」
ゆめみ : 「そういうことか!自分の心の状態なんてあんま気にしたことなかったけど、、
いゃそりゃ”病んでるなぁ”ってくらいはわかるけど、、でもまぁ、そもそも自分の心が安定してる状態ってどんなかわかってないわ…」
ネコ仙人 : 「まぁそれも仕方あるまい。
自分の内面に向き合おうと意識しないかぎり、
今の自己の心がどういう状態かは、なかなかわからんもんぞぃ🎵
つまり己の心を主観的な立場から見ているうちは、自己の内面は観れんにょ♬」
ゆめみ : 「ふ〜ん、そういうもんなんですね。
まっ!実践あるのみって感じですね!
…あっ!そういえば」
ゆめみは何かを思い出したかのように突然話しを続け始めた。
ゆめみ : 「ところで、瞑想をやると何かその〜
超絶的なパワーが手に入るとか、入らないとかないんですか♡ムフフ」
ネコ仙人 : 「うーむ、、、そうだにゃ〜、、
なくもないにゃw 少年マンガのような世界とまではいかないがにゃw」
その時ゆめみの目はキラーンと輝いた。
ゆめみ : 「それ、教えてください♡」
ネコ仙人 : 「ふむ」
かくして、ネコ仙人とゆめみは瞑想について更なる深みの知識へと向かうのであった。
つづく