蟹の穴入り
妹が本を読み始めた。
活字が苦手なあいつ(家族なのであいつ呼びさせて頂きます。本人に許可済み)が本を読むなんて、、しかも小説、、と驚く。
というのも引っ越しを機に僕の家にあった大量の本を実家に送りつけたのだ。(着払い)
妹は(妹のことを妹と呼ぶのはなんか変な感じがするし、小っ恥ずかしいので次からはいつも呼んでいる呼び方で記させてもらいます)僕の4つ下で、幼き頃からずっと仲が良く、蟹娘が実家に帰るまで東京で二人暮らしもしていた。
この前蟹娘が東京へ遊びにきた時も2人でディズニーに行った。デイジーに会いに行ったのだが(グリーティング)、最後に僕と蟹娘の手を取り、手を繋がされた。ベタベタしているつもりはないのだが、いつも2人でコソコソ話しては爆笑しているから勘違いされるのかもしれない。
同居時代1度だけオススメの本を聞かれて、向田邦子の思い出トランプを貸したが(ただただ本の角がぐしゃぐしゃになって、しおりが最初の章の途中に挟まって帰ってきた)文字読めん飽きたと言っていたので、とっても嬉しい。
1番好きな本は何?と聞かれたら必ずこの本を答えます。是非読んでください。
実家に送りつけてから1週間ほどしか経っていないのだが、もう小説を8〜9冊くらい読んだらしい。しっかり感想も送ってくれている。今のところ火花と村田沙耶香作品がお気に入りらしい。正直兄としては『だろうな』とは思った。絶対好きだと思ったのでダンボールを開けてすぐ目に入るように詰めたのだ。まんまと僕の罠にハマったらしい。ベニズワイガニかご漁業と同じだ。
無理やり蟹に引っ張ってきたわけではない。本当だ。言いたい言葉とか動物を先に考えて文章を書いているわけではない。本当だ。勝手に決めつけて欲しくない。あの、本当に。ごめんなさい。