ブラック企業をスピード退職した私ってゆとりですか?
平成生まれ×アラサー女×フリーランスクリエイターの秋カヲリとモモモ♡スパークルの対談マガジン「死ぬまでフリーに生きたい!」。フリーのアラサー女の人生や、アラサー女周辺の「あるある」について語り合います。週2回(月・木)更新…予定。
「辞めちゃえよ!」に「ハイ、辞めます」って返してもいいじゃん
モモモ♡スパークル:私たちフリーランスクリエイターとして働いてますけど、カヲリさんは何社か会社員経験ありますよね。会社を辞めたきっかけは何だったんですか?
秋カヲリ:独立直前に勤めていた社史制作会社がブラック企業だったんだよね。実はそれまで営業だったり何でも屋さんだったりで、4社目でようやく念願のライター職になれて「やったー!」と思ってたんだけど、社史制作っていうのが死ぬほど向いてなくて。
ストーリーとか人物像を書くのが好きなのに、社史って分厚い資料集みたいなもんだからストーリー性皆無なの。事業報告書とにらめっこして、地道に商品名とか売り上げとか記録していくわけ。これがもう1ミクロンも興味を持てなくて、どれだけ資料に目を通しても頭に入ってこないの。なのに週7勤務っていう。
モモモ♡スパークル:週7!? 休みゼロじゃないですか!
秋カヲリ:そうなの! でも社長も含めて社員みんな週7日働いているし、ペーペーで一番書けない私だけ休むのどうなん?って思って、さすがに同調圧力に屈しまして。
ちょうど夫くんと同棲する直前だったから「ちゃんと結婚に向けて追い込み漁(デート)したいのに、全然できないじゃん!」って葛藤もあったんだよね。「女としてゴールを決めるべき今、週7で働いている場合じゃないがな」と思ってた。それに結婚後も週7で会社に行くのとかありえないじゃん、子どもも育てられないし。
モモモ♡スパークル:それはきついですよ~。
秋カヲリ:「こりゃ無理ゲーだわ、でも入社して半年で辞める勇気ないわ」ってイヤイヤ仕事していたら、土曜の夜に上司から「やる気ないなら辞めちゃえよ!」って怒鳴られて。泣きながら自分のデスク戻って3分後に「確かにやる気ないわ、辞めよ」と決心したんだよね。
でもあんまりにも即決だから、一応10分くらい待ってからスクッと席を立って、上司のところに戻って「あの、すみません。さっきお話して考えたんですが、辞めます」って言ったの。「やる気ないなら辞めちゃえよ!」「はい、辞めます」っていう流れ。上司も「え!?」ってうろたえてたな~。
モモモ♡スパークル:やばい、でもめっちゃかっこいい(笑)なかなかできないですよ!
秋カヲリ:もはやコントだよね~。「これ絶対、飲み会で『最近の若い奴はさ、辞めちゃえよって怒ったら本当に辞めちゃうんだよ』とか言われるんだろうな、若者の風評被害を引き起こして申し訳ないわ」と思ってた。
月曜日に改めて社長に伝えて引き止められて、辞める決意は固まってたんだけど、一応ポーズとして1週間あっためてから「やっぱり辞めます」って言って辞めたよ。
モモモ♡スパークル:一応あっためるんですね(笑)
秋カヲリ:私なりに空気を読んだ!
モモモ♡スパークル:いい空気の読み方! 空気を読んで辞められないってこともあるじゃないですか。勢いで会社を辞めた感じですね。
秋カヲリ:確かに! いろいろリスクとか考えてたらどんどん不安になって辞められなくなるもんね。独立してフリーランスになりたいならエイヤー!の勢いで辞めちゃうのがコツかも。意外と生きていけるから。あ、責任は取れないけど。
おもしろかったら「スキ」と「フォロー」してくれるとうれしいです!
▼プロフィール
秋カヲリ(文):平成2年生まれ。文筆家・心理カウンセラー。元恋愛依存症の既婚・子持ち。気になったら試さずにはいられない好奇心旺盛な心理オタクで、思ったことは大体口に出す。エヴァが好き。▶Twitter
モモモ♡スパークル(絵):平成5年生まれ。漫画家・イラストレーター。カリフォルニアでアートとイラストレーションを学んだバイリンガルで、来るもの拒まず去る者追わず、ぼーっとしているのが好き。ゆっくり動く。▶Instagram