スッタモンダヴォーズ 無用の口撃
常に今ここ。
はるか彼方の天の川銀河系で。
パンスト・オーダーの最高指導者タオノ=スケベイダー。毛ナイ・オーダーの生き残りオジ=サン・毛ノービ。無我の境地、愛そのものに至り25年の歳月を経て再会した二人は、この完璧さという流れのまま、現象を観ていた。
真理に戻った者。
ある者にはそれはおそろしく映り、またある者は共鳴し、観念や自我を手放し解き放たれる。変化の世界において真理に戻らぬ以上は、完全完璧や永遠には気づけない。時間や空間という概念はなく、”今ここ”にすべてが存在しているということにすら気づけない。が、それでも・・気づいていない者もまた現れが異なるだけで同じものである。実在。
真の”今ここ”ではあなたは消える。
思考のあなたが特別な何かになるわけじゃない。
在るだけ。
愛や神や宇宙、在るという言葉さえ消える。
何もかも超越して在る。
あなたは別次元の静寂へ入るだろう。
「しまった💦思考に成っていた」。あなたの理解が深まれば、この言葉の意味もまた変わってくるだろう。偽りの自分との同一化が問題を生み出す。もし、あなたの目的が本当の幸せや神の子を思い出すことであるならば、まず思考との同一化を解かねば始まらない。他方、今世での目的が異なれば、この記事の内容は全く理解できないであろう。そう、それは”悪が存在する”と思っている者が真理を理解しようとしても絶対に不可能である事と同じ。
思考や心、相対を超えねば、中心には戻れない。それは心の穢れを落とすことと同じである。安心なさい。あなたが穢れているのでなく、その鏡が穢れているだけなのだから。
その観念に気づかれよ。あなたが掴んでいるから掴んでいるだけ。その手放しは必ずあなたに安らぎをもたらす。至福をもたらす。その命に祝福を。
オジ=サンとスケベイダーは花子のもとへ向かった。
スケベイダーにとっては実に25年ぶりの父娘の再会である。
🎵ピンポーン
『こんにチ〇ビ』(この時代の挨拶)
「ちょ💦💦お・・お父さん!!?」
『元気か?花子』
「今更なんの用よ!!お父さんがいなくなってからお母さんも私もすっごく大変だったんだから!!ジョニーだってウチにはお祖父ちゃんはいないの?って何度も」
『・・まぁまぁ、そう怒るでない。言葉は言葉にすぎず、真理そのものではないのだから』
「またそうやってワケの分かんないことばっか!話しになんない」
『話し合いの前にあるモノに気づくことも大切だぞ』
「?」
『エゴとエゴ。私と私。考え方の異なる者同士で話し合いなどしても、無駄だと思わないか花子よ。そうでなく、エゴの前にある大切なものを忘れておるだろう?・・まだ思い出せないか』
ジョニーを身籠っていた頃、確実に”本当の自分”に近づいていた花子。しかし、度重なる家事育児に仕事、本来は存在しない格差という社会観念からのストレスにより、花子は完全に思念の力である自我とつながってしまっていた。
〈スケベイダー卿…いえ、タオの助さん。やらしさだけでなく、その優しさはやはりそのままでしたか👏〉
「大切なもの・・心のこと?」
『心は自我の結果にすぎぬ。ジョニーがお腹にいた頃。おまえは至福に包まれていたのではないか?なぜ本来は存在しない”男”と”女”という分離があるのだろう。なぜ本来は完全完璧な絶対者であるワタシはすべてが分離した(ように見える)世界に入ったのだろう?なぜこの美そのものの地球を楽しめていないのか』
「・・そんなこと言ったって、この世界は生きづらいじゃん」
『花子よ。おまえがそう思っているのだから当然だ。そしてその生きづらい世界とはおまえの内側にある。内側にある以上、逃げられぬものから逃げようとせず、内観し自身の中心へ向かうがよい。スイッチはすべてと繋がるそのお臍だ👍』
「お父さんの言うことなんて信じない!私の運命は私が切り開くわ!!私の意志で!私は見えるものしか信じないんだから」
『・・不自由さ、不完全さを味わうもまた人生だろう。存在の背後には完全完璧さしかないからね。だが、見えるものだけを信じていては愛を見失う。たとえ表層であれ、私はおまえに苦しんでほしくはない。なぜ己の中心すらも信じれないのか』
「モンモンカードを探して、他所の星にまで出かけて25年も帰ってこなかったお父さんの言うことなんて聞けないわ・・」
『😩・・・』
「家族よりカード収集のほうが大事なんでしょ💢」
『フン。何のために闇を広げたと思ってるんだ?仕方ない。ニセモノの自身を浄化させよ。・・少し伝えよう。実在を僅かばかり感じるがいい』
「え・・?」
スケベイダーは全体へ広げていた光を、花子へ集中させた。
「こ、これがヴォーズ!?実在したの??」
『おまえはヴォーズそのものだよ、絶対意識という表現でも変わりない。単に理解が至っていないだけだ』
「こ、心地いい。すごい、カラダ全体が安らいでいく感じ・・」
『内側の扉を開け、その至福のエネルギーに気づけばやがて意識だけになる。おまえはまだ観念が多い。真理に戻るにはいま暫くトキを要すだろう』
「本当の至福?」
『誰もがすぐに理解できる内容じゃない。薬を置いていないか。それは病気が存在すると認めているようなものだ。それはお守りを身に着けているのと同じだろう。それがない時、花子は不安で仕方がなくなる。そのようにして自分で自分を縛り付けているのではないだろうか。熟考するもいいだろう。花子は理解そのものなのだから』
「お父さんの理解についてけないわ・・」
『違いはないといったが、花子と私の違いは自我メインか中心メインかで異なるともいえよう。心でなく聖心のコエに従わねばならぬ』
思考は完全に束縛されている。
必然にすべて決まっている。
だが自由になる方法はある。
学びを終えたなら、ひとつずつ手放すといい。
やがて教えも知識も棄てて。
そのとき。
あなたが何も考えなければ世界はただ在るがままに存在している。
その状態に身を任せてごらん。
ニュースを見て思考に囚われてしまっていては在るになれないだろう。もちろんそれが悪いということでもないのだが。
また安心するといい。消えたようにみえている過去の人物たち。花子の最愛の人。その御方たちの存在は消えていない。実在としてあなたを見守り続けている。
絶えず年輪の中心からエネルギーを注ぐ木々のように。
「このエネルギー・・。道理で昔からお父さんは全く病気に罹らないのね」
『ははは。それはそれが存在すると思っている者に起こる現象だ。学びの為に起こることもあるだろう。”本当の自分ではないものに執着しているよ”などと。それは遅れて顕れるゆえ理解りにくい。ヒトの持つ真の自然免疫とはカラダの中心にある』
明鏡止水。
どうも”現代”は言葉だけが一人歩きしてしまっているようだ。
明鏡止水。
あなたがあなたを赦したとき、その言葉の本当の意味を知るだろう。
明鏡止水。
その身体の完璧さを知りなさい。
明鏡止水。
本当の自分ではないものを手放すことによって。
〈スケベイダー卿、まだ残ってますね・・。彼女の自我はかつての盟友キャン・ソロを彷彿とさせます。キャンプ好きな彼は最期の別れのとき、ようやくヴォーズを認めましたから〉
『オジ=サン。その通りだ。この程度で観念が消えるなら誰も努力などしない。不完全さゆえのリアル。現象における思念力とはそれを信じるものには絶対的な力をもたらす。とはいっても現象界のみの力ではあるが』
ー 十数年前 ー とある地方。
オジ=サン〈あるかないかじゃありません。あなたがそこに在るならそれはあるのです。カタチ変われど消える存在はありませんから〉
キャン・ソロ「すまない。俺はずっと迷信の類だと疑っていた。善と悪、ダーク・サイドと光を合わせ持つ不思議なエネルギー。イカれてるが・・真実だ。ヴォーズも毛ナイも、みんな真実だ」