君と撚り糸
いつだって、2人の未来に煌めきをもたせるための
努力を惜しまないその姿勢に、私は何度も感動して恋をする。
ぜんぶ、君のおかげだ。
❄︎ ❄︎ ❄︎
東京の会社から内定が出た。
そこで働くかどうか、まだ決めきれていないけれど
とりあえずニートになることは防げそうだ。
そっと心を撫で下ろした反面、急に“遠距離”なんて
暗雲が立ち込めてくる。
しかも、終わりのない無期限の遠距離。
「彼氏フリーターなら一緒に東京来ちゃえば?」
東京に住む友達は、口を揃えてみんな言う。
確かにそれは素敵なことだ。
だけど、恋人が私の夢を応援してくれるように、
私も恋人のやりたいことを、100%肯定したい。
私のせいで、何かを諦めたり、方向転換してほしくない。
だけど、私の押したスイッチのせいで、大好きな人を失う確率が急激に高まるかもしれない。
それは、いつか本当に後悔してしまいそうで。
2人の夢と未来と、その現実をより合わせることは、不可能なんだろうか。
将来を堅実に見据え、互いの夢を尊重しようと、
丁寧に言葉を選んで、伝えてくれるところ。
どちらかに寄りかかることなく、2人合わせて、
強く、柔軟に、賢くあろうと努力する姿勢を、
その背中で見せてくれるところ。
そうだった。
この人は、いつだって、2人が楽しく過ごすための
努力を惜しまず、どんな逆境も明るく前向きに、
スキップして歩み続けてきたじゃないか。
そういうところを、大好きになったんだった。
私達の撚り糸。
長く、強く、たおやかな未来になりますように。
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