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新卒後のファーストキャリア。一番最初でつまづいた私の社会人スタート~キャリコンへの原体験その①~

新卒は、一生に一度しか使えない最強の武器。
その武器は大いに活用するのがセオリーであり、誰もが最大限に生かそうとするだろう。

私が大学を卒業した頃は、就職氷河期。
まともな企業に正社員で就職できた人は一握りでした。
私は文系だったからこそ、自分なりに「何か手に職を付けられたらなぁ」「食いっぱぐれない何かを身に付けたいな」と思い、でも営業や接客はしんどそうだから、事務職かな…と就活していた学生でした。
そんな私に、転機はある日突然訪れます。

コネ入社という最強カードが舞い降りた

ある人から「プログラマーになってみたいなら、知り合いの会社を紹介する」と言われたあの日。
就活に行き詰まっていた私はすぐに飛びつきます。
「ちょうど手に職を付けたいと思ったし」
「給料も悪くなさそうだから」

そして、話はとんとん拍子に進んで文系ながらプログラマーとして内定。
同期には文系で内定をもらった子も複数おり、研修もあるということで安心していました。
そして迎えた入社と2か月のプログラミング講習。
ここで最初の壁にぶつかったのです。
「何言ってるのか、まったく理解できない」という絶望的な壁に。

同期の文系仲間で励まし合うも…

情報系の学校を出た子や、理系でプログラミングができる同期は、どんどん課題をクリアして実際のプロジェクトへ配属され、残ったのは私を含めた文系プログラミング初めての子数名。
慰め合っても時間は待ってくれない。課題は仕上げなければいけないから、何とか教え合ったり、写しあったりして提出はクリアしたのでした。

でも、問題はその後。
実際に講習が終わり、プロジェクトに配属されると、何とかプログラムの修正やデバッグはできるけど、一からコーディングできないのは私だけ。
もちろん、先輩や上司にもたくさん質問して教えてもらったり、休日に勉強したり、同期で誰より勉強しても、努力しても、まったく理解できないのです。
そんな危うい状態が1年続いたある日、とうとう上司から別室に呼び出され、冷酷な言葉を突き付けられたのでした。
「君には適性がないから、他の会社に行った方がいい。
1ヶ月分の給料は払うから、自己都合と言うことで退職してください」
という言葉を。

今なら「おかしなことだ」と分かるけど…当時は言われた通りにするしかできなかった

今なら、これが「解雇予告」だと分かるし、こうした場合は「会社都合」での退職が当然だということも分かるけど、当時は何が起こったのか理解できなくて頭が真っ白に。
法的な知識がなく、コネという形で入ったために紹介者に迷惑がかかると思った私がいました。

「会社都合での退職にして」と辛うじて伝えるも、
「あなたのキャリアに傷がつくから『自己都合』にしていた方がいいんじゃない?」
と結局自己都合にされ、失業手当をもらうのに給付制限期間までかかったのでした。
この点も、会社側に非があると今なら分かるけど、そんなことを考える余裕もありませんでした。

後に、当時の同期には
「○○さんは、プログラマーの適性がないからやめてもらった。変数が理解できない人は、プログラミングの適性がないから」
と同期達を集めて、私の突然の退職について説明された…と聞きました。
本当にどこまでも失礼な会社だよね、今なら退職できてよかったね!だけど当時はものすごく落ち込みました。

「やりたいこと・やってみたいこと」と「できること・適性は違う」ということを嫌というほど思い知らされたのをよく覚えています。
ちなみに今でもその会社は存続しているのが、腹立ちますけどね。

大学時代にもっと自己分析や業界研究をしていれば防げたのか?今でも答えは出ないけど…

就職氷河期でもあったし、就職できるなら…と甘かった自分にも非はあったと思います。
何より、自己分析などもっとしっかりやっていれば防げたのかもしれません。
でも、当時は大学のキャリアセンターも今ほど親身になってくれなかったし、就職できれば辞めずに我慢して働くのが美徳とされた時代。
こんな会社、今なら堂々と専門家に相談するだろうけど、当時は知識も経験もなさ過ぎて、言われるがままにするしかなかったのでした。

その後も、転職などで散々苦労して今の私があるわけですが、それらの苦労を「経験があったから今がある」と思えるようになるまでには、かなり長い時間がかかったのも事実です。

私が国家資格キャリアコンサルタントの資格を取りたいと思ったのも、こうした思いをする人を少しでも助けられるようになりたい、経験を生かしたいと思ったから。
まだまだ自分の経験を社会に還元できているとは言えないけれど、できる限りキャリアに悩む人たちの助けになりたいという思いは、資格を取ったいまだからこそ、より一層強くなっています。

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