眉毛をなくしてよかった話
ハチロウです。
4〜5日前のこと。
猛烈に疲れ切っていた僕は、とんでもないことをしてしまいました。
もうすぐ子供が生まれてくる、仕事は大きな転換期を迎えている、資格試験の勉強もしなきゃいけない。
ついでにいうと、コロナの中で引っ越しもして、今年は激動の一年で、ゆっくり休んだ日がほとんどありません。
それでも、やらなきゃいけないことは、たくさんある。
若干、めまいがするけど、倒れるほどじゃない。
まだ、なんとか踏ん張れそう。そんな状況が続いてました。
で、家に変えると奥さんから、「まゆげ、一本だけめっちゃ長くなってるよ」といわれました。
鏡で見るとたしかに、一本だけめちゃくちゃ長くて飛び出ています。
歳を取ると毛の長さがバグり始めて、たまにそういう長い毛があります。たぶん、僕はおじいちゃんになると、村山総理みたいになるんだと思います。
一応、人と話すことを仕事にしている僕は、まゆげをカットすることにしました。
パナソニックのまゆげシェーバーには、4mmに揃えるアタッチメントが付いていて、不自然に長いまゆげを整えられます。
夜中の12時半頃、まゆげシェーバーのスイッチを入れました。
次の瞬間、僕の顔から左眉が消えていました。
疲れ切っていた僕は、アタッチメントを付けるのを忘れて、完全にまゆげを全そりしてしまいました。
「おおおおおおあああああああああああ!!!!!!!!!!!!!」
叫び声で奥さんが起きました。
次の日、奥さんのまゆぺんを借りて、初めてまゆげを書きました。
「こんなもん、中学生やったら不登校なるで・・・」
僕はしょんぼりして、次の日一日、家の中で過ごしました。
ドリルにラインで相談すると、「『魁!!男塾』で中国で一番重い罪は、一生、まゆげ片方だけ剃られることらしいで」といってました。僕も男として一皮むけた気がしました。
それからずーっと、しょんぼり過ごしていました。
まゆげがなくなったことはもちろん、そこまで疲弊していた自分自身に、ショックを受けたのです。
そして、昨日の夜オフロに入っているとき、急に思いつきました。
「まゆげなくしてよかったかも」
というのも、こういう疲れ切っているときは、思いもしない大きなミスをします。
「もしかしたら、車で事故を起こすときって、こういうときなのかもしれない。
もし今すでに、赤ちゃんが生まれていたら、抱っこしている途中で落っことしてしまっていたかもしれない。
どこかで大きなミスをしないと、人間って自分自身の疲弊に気づけない。
いや、疲れいるのに気づいていても、空回りした責任感から、まだまだがんばれると無理をしちゃうのだと思う。
疲れ切っている自分に気づいていないふりをして、なんだかがんばっていないと、他人に責められるのではと思って、大事になるまで無理をしてしまう。
少なくとも僕は今までの人生でも、そういう癖があった。
そしてその度に、痛い目を見ないと気づくことができなかった。
それを考えると、今回はまゆげ程度で気づけてよかった。
事故やケガにつながらなくてよかった」
お風呂でシャンプーしていたら、なぜだか急にそう思えました。
そして、ほんの少し、仕事を減らすことにしました(産休、育休を取ろうと決意した)。
心理学では、認知の歪みの修正とか、リフレーミングとかいうけれど、まわりが無理に考え方を変えろといっても、実はほとんど効果がありません。
むしろ、安易なはげましやアドバイスは、相手の心を頑なにさせます。
「まゆげなくったって、大丈夫じゃない。きっと誰も気づかないわよ」
「あなたは他人事だから、そんなことが言えるんだよ!!!」
きっと僕はそうやって、へそを曲げてしまいます。
人間って、面倒くさい生き物です。
結局の所、人間はゆっくりとリラックスして、ぼんやりとあれこれ日常のことを振り返っているときに、自然と自分の考え方の歪みに気づくのだと思います。
自分で気づいたときにしか、人は変われないのです。
人間の心の持つ自然治癒力って、そんなものなのです。
両方のまゆげがなくなったら、『魁!!男塾』よりひどい拷問になりそうなので、無理をしないよう、できる範囲で自然の流れに身を任せようと思います。
この話の本当度。90%。
ドリルによると、『魁!!男塾』に書いてあることは、ほぼ全て嘘らしいのでー10%